一時15年ぶり高値更新
7日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、
3連休前の前週末3日に 比べ45銭円高・ドル安の1ドル=83円80~90銭で取引を終えた
欧州金融機関の財務不安を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まった結果、
円買い・ ユーロ売りが強まり、円はドルに対しても上昇した。
一時は83円51銭と1995年6月以来15年3カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。
欧州連合(EU)の金融監督当局が7月に結果を発表した欧州金融機関の健全性審査に絡んで、
7日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙が「一部の銀行が 国債保有額を完全には開示せず、
過少申告していた」と報じた。審査の信頼性や欧州銀の財務内容への疑念が改めて意識された。
ポルトガルの国内銀行が8月に欧州中央銀行(ECB)から借り入れた資金が高水準だったと伝わり、
南欧などの銀行の資金繰りが市場の想定ほど改善していないとの見方も浮上した。
これらの材料を手掛かりに欧米株式相場が総じて下落し、
運用リスクを避けたい投資家が比較的金利水準の高いユーロやオーストラリア(豪)ドルなどを売って
低金利通貨の円に資金を移した。
日銀の白川方明総裁が金融政策決定会合後の記者会見で為替相場について
「当局が自在にコントロールできるというわけではない」との認識を示し、
政府・日銀による円売り介入への警戒感が薄れたことも円の買い安心感につながった。
午後は対ユーロでのドル買いが一段と活発になったため、
対円でもドル買いが入り、円の上値を抑えた。この日の円の安値は83円90銭。
円は対ユーロで大幅に反発し、前週末比2円40銭円高・ユーロ安の1ユーロ=106円30~40銭で取引を終えた。
欧州金融機関の財務への懸念や欧米株安を背景に、円買い・ユーロ売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで5営業日ぶりに大幅反落した。前週末終値の1ユーロ=1.29ドルちょうど近辺から、
1.26ドル台後半に水準を切り下げた。
ユーロは対 円と同様にじり安の展開だった。
6日の東京市場で約3週間ぶりのユーロ高値を付けた後だけに、利益確定売りも出やすかった。
ユーロの安値は1.2677ド ル、高値は1.2773ドル。
ユーロは安全資産とみなされることが多いスイスフランに対しても売られ
一時は1ユーロ=1.28スイスフラン台前半とユーロ導入来の最安値を更新した。
豪ドルが米ドルや円に対して下落。
豪準備銀行(RBA)が市場予想通り政策金利を据え置いた理事会後の声明を受けて金利先高観が後退した。
豪州下院選を巡る多数派工作の結果、
資源新税の導入に前向きな労働党陣営が政権維持を決めたことが嫌気されたとの見方もある。
(日経新聞マネー 9/8 7:05)