米株安受け、日銀緩和「予想通り」



30日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、

前週末比65銭円高・ド ル安の1ドル=84円55~65銭で取引を終えた。

日銀による追加の金融緩和策の内容がほぼ予想の範囲内にとどまったことや、

米株相場の下落を背景に円買 い・ドル売りが優勢となった。

 

日銀が30日に開いた臨時の金融政策決定会合で、固定金利の共通担保資金供給オペの6カ月物を新設し、

資金 供給規模の総額を30兆円に増額すると決めた。

内容はほぼ予想通りとの受け止めが大勢だったが、

市場の一部でより思い切った緩和をするとの予想があったと いい、円買い・ドル売りが優勢となった。

 

米株式相場が景気懸念などを背景に午後にかけて大幅安となり、

投資家が運用リスクを取りにくくな るとの見方から低金利の円が対高金利通貨で上昇。

対ドルでも円買いが優勢となった。

今週発表される8月の雇用統計など重要な米経済指標の内容が景気減速を 示すことへの警戒感から、

円を対ドルで買う動きもあったという。円の高値は84円50銭、安値は84円84銭だった。

 

円は対ユーロで4営業日ぶりに大幅反発し、

前週末比1円65銭円高・ユーロ安の1ユーロ=107円10~20銭で取引を終えた。

米株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まるとの見方や、

米経済指標への警戒感を背景に円買い・ユーロ売りが優勢となった。

 

ユーロはドルに対して4営業日ぶりに反落し、

前週末終値の1ユーロ=1.27ドル台後半から1.26ドル台後半に下落した。

米株相場の下落などを受けて投 資家のリスク回避の思惑からユーロ売り・ドル買いが優勢となった。

ユーロの安値は1.2657ドル、高値は1.2716ドルだった


(日経新聞 8/31 6:29)