「米FRB議長証言で景気減速懸念さらに強まりドル売り優勢」
7/19-23のドル・円は、「日銀はドル・円が85円程度の円高になった場合、
一段の金融緩和策を取る可能性がある」との一部報道を材料に86円45銭から87円23銭へ上昇。
予想を下回る米7月住宅建設業者指数を嫌気し86円64銭に反落後、
本邦実需筋のドル買いに反発。米FRBが貸し出し促進のため
準備預金金利を現状の0.25%から0%に引き下げるとの噂(後に否定)、
米上院での失業保険の給付期間延長に関する法案成立に向けた進展を好感した株高に87円58銭まで上昇。
だが、バーナンキ米FRB議長が議会証言で、米経済の先行き不透明感を強調する一方、
追加金融緩和策を打ち出さなかったことから、株式相場が下落、長期金利が低下し、
ドル売り(円買い)が優勢になり、86円34銭まで下落。
その後、予想を上回った米6月中古住宅販売件数や景気先行指数を好感したリスク志向の円売り、
欧州ストレステスト(健全性審査)通過後の堅調な株式相場動向に87円51銭へ反発。
「米景気減速懸念、利上げ時期ずれ込み観測でドル売り継続」
7/26-30のドル・円は、バーナンキ米FRB議長の議会証言(米経済の先行き不透明感を強調)を受けて、
米利上げ時期はさらに先送りされるとの受け止め方が広がっていることから、
ドル売り優勢の展開が続く可能性が高い。
ただ、欧州ストレステスト(健全性審査)の結果を好感してリスク志向的なムードが勝る場合は、
クロス円が堅調になるため、ドル・円の下値は限られる。
材料としては、米国の6月新築住宅販売件数(26日)や4-6月期GDP速報値(30日)など主要経済指標の発表、
地区連銀経済報告(ベージュブック、28日)での景気認識などが注目される。
日本関連では、亀田日銀審議委員会見(28日)、
6月全国消費者物価コア指数や鉱工業生産速報値の発表(30日)などが注目される。
米国の金融政策については、6月22-23日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、
超低金利政策の長期間継続が再確認され、景気の現状判断は下方修正。
7/14に公表された同議事録では、「多くのメンバーが経済見通しはやや軟化し、
景気見通しへのリスクについて下振れ方向に転じたとみている」との状況のほか、
「見通しが悪化した場合は、追加の緩和策が適切かどうかを検討する必要」との見解があったことも判明。
また、経済予測で、2010年の実質GDP見通しが3.0-3.5%(前回3.2-3.7%)に下方修正され、
早期利上げ観測が一段と後退した。
その後、バーナンキ米FRB議長が7月21-22日の議会証言(半期金融政策報告)で、
「経済の見通しは依然、異例なほどに不透明」と発言したことから、
米国の利上げ時期はさらに先送りされるとの受け止め方が広がっている。
追加的な金融緩和策の可能性については、「必要とあれば追加策をとる」としながらも、
「一段の経済刺激に向けて、なお選択肢がある」と述べるにとどめた。
28日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される予定であり、
景気の現状について改めて注目されることになる。
米金融規制改革法が21日、オバマ米大統領の署名を以って成立した。
同法は、ボルカー・ルールにより高リスク取引を制限するが、銀行の自己資本3%分までファンドの投資を認め、
デリバティブ取引では銀行の本業(通貨、金利など)のリスク回避に関連する取引を本体に残すことになり、
当初よりは規制色がやや後退している。
各規制や実務の詳細については、財務省やFRBが中心となり今後約1年をかけてルールを整備する見込みだが、
それに絡んでのマーケットへの影響が引き続き注目されることになる。
米国債入札が、27日に2年債(380億ドル)、28日に5年債(370億ドル)、
29日に7年債(290億ドル)で総額1040億ドル予定されている。
今回も波乱なく消化されるか動向が注目されるが、入札の結果を反映して、
米長期金利が上昇すれば、ドル・円は仕組み債絡みなどのドル買いが強まり、
金利が低下すればドル売りが強まる傾向が続く。
30日に臨時国会が召集される。会期は8月5日前後までの7日間程度となる予定で、
初日に参院議長を選出。8月2-3日に衆院予算委員会、
4-5日に参院予算委員会を開催、菅首相ら全閣僚が出席する見通し。
現時点では、民主党の新たな連携先はまだ決まっていない。
谷垣自民党総裁は21日の党役員会で、
「あくまで政府・与党を衆院解散に追い込んでいく」との決意を表明しており、
衆参ねじれ現象のなかで、政策が停滞し、政局が不安定化する可能性が高まる状況が懸念される。
7/26-30の主な予定は、26日(月):(日)6月貿易収支、(米)6月新築住宅販売件数、
27日(火):(米)5月S&Pケース・シラー住宅価格指数、7月消費者信頼感指数、
28日(水):(日)亀田日銀審議委員会見、(米)6月耐久財受注、地区連銀経済報告(ベージュブック)、
30日(金):(日)6月失業率・有効求人倍率、6月全国・7月東京都区部消費者物価指数、
6月鉱工業生産速報値、(米)4-6月期GDP速報値、7月シカゴ購買部協会景気指数、
7月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値。
[予想レンジ]
ドル・円85円50銭-88円50銭