ユーロは対ドルで2カ月ぶり高値
8日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、
前日比65銭円安・ドル高の1ドル=88円30~40銭で取引を終えた。
世界景気減速への過度の警戒感が後退し、アジアや欧米の株式相場が総じて上昇。
運用リスクを取りやすくなった投資家が低金利の円を売って
ユーロやオーストラリアドルなどを買う動きを強めたため、円はドルに対しても安くなった。
米労働省が朝方発表した週間の新規失業保険申請件数が市場予想以上に減少し、
米雇用情勢への懸念がやや和らいだ。米株式市場でダウ工業株30種平均が約120ドル高となり、
ほぼ2週間ぶりの高値で終えた。
この日はオーストラリアの雇用指標やドイツの生産関連指標も市場予想を上回っており、
東京市場の取引時間帯には国際通貨基金(IMF)が今年の世界経済の実質成長率見通しを上方修正した。
景気の先行き不安からリスク資産への投資を手控えていた投資家が新興国通貨や高金利通貨に買いを入れ、
円はほぼ全面安となった。
株高などを背景に米長期金利が3%台に上昇したため、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いも出た。
ニューヨーク市場での円の安値は88円64銭、高値は88円ちょうどだった。
円は対ユーロで大幅に6日続落し、前日比1円35銭円安・ユーロ高の1ユーロ=112円10~20銭で取引を終えた。
世界的な株価上昇を背景に円は一時112円52銭と6月21日以来約半月ぶりの安値水準まで売られた。
早朝、欧州中央銀行(ECB)がこの日の理事会で市場予想通り政策金利の据え置きを決めたと発表した。
トリシェ総裁が記者会見で、欧州連合(EU)による域内銀行の資産査定(ストレステスト)結果の公表を
「歓迎する」と述べたほか、欧州の財政問題などについて市場は過度に悲観的になっているとの認識を示した。ECBが欧州金融機関の健全性や欧州経済の先行きに楽観的と受けとめられ、
ユーロの買い安心感につながったとの指摘があった。
ユーロは対ドルで6日続伸。前日終値の1ユーロ=1.26ドル台前半から1.27ドルちょうど近辺に水準を切り上げた。
対円相場と同様に、株高を受けてユーロ買いが優勢だった。
夕刻に一時1.2713ドルと5月12日以来ほぼ2カ月ぶりのユーロ高・ドル安水準を付けた。
この日のユーロの安値は1.2652ドル。
英ポンドは対ドルで小幅安。前日の1ポンド=1.52ドルちょうど近辺から1.51ドル台後半に下げた。
英中銀が金融政策委員会で政策金利を据え置きを決めた。予想通りとあって相場の反応は目立たなかった。
英住宅指標の悪化が対ドルのポンド売りにつながったとの見方もあった。対円では上昇した。
(日経新聞マネー 7/9 6:36)