対ユーロでのドル高受け


28日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5営業日ぶりに小反落した。

前週末比15銭円安・ドル高の1ドル=89円30~40銭で取引を終えた。

欧州諸国の財政や金融システムへの不安が意識され、ドルが対ユーロで上昇。対ドルでの円の下落につながった。

 

20カ国・地域(G20)首脳会議は27日夕、先進国が2013年までに

財政赤字を半減させることを盛り込んだ首脳宣言を採択し閉幕した。

市場では、財政引き締めによって欧州諸国を中心に経済成長が減速するとの見方が強まった。

資産の厳格査定(ストレステスト)の結果発表を7月に控え、欧州の金融機関の財務に対する懸念が改めて出た。

ドルを買ってユーロを売る動きが強まり、円の対ドル相場を押し下げた。


G20首脳会議を前にユーロの売り持ち高を解消していた投資家らが、

同会議で特段の材料が見られなかったとして、この日改めて持ち高を売りに傾けていたとの指摘もあった。

円の安値は89円46銭だった。

 

朝方には米国債市場で長期債金利が低下したことから、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが加速。

一時89円06銭と5月21日以来約1カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。

 

円は対ユーロで7日続伸。前週末比65銭円高・ユーロ安の1ユーロ=109円65~75銭で取引を終えた。

欧州諸国の財政や金融システムの不透明感から円買い・ユーロ売りが優勢だった。

 

ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反落。前週末終値の1ユーロ=1.23ドル台後半から

1.22ドル台後半に水準を切り下げた。この日の安値は1.2265ドル、高値は1.2349ドル。

 

スイスフランは対ユーロで大幅に上昇。

前週末終値の1ユーロ=1.35スイスフラン前半から1.33スイスフラン台半ばに水準を切り上げた。

一時1.3329スイスフランとユーロ導入以来の最高を更新した。

スイス国立銀行(中央銀行、SNB)の政策委員の1人が、デフレリスクが後退したことに言及したと伝わった。

同中銀によるスイスフラン高を警戒したユーロ買い・スイスフラン売り介入の可能性が低くなったとの見方が広がり、

対ユーロでのスイスフラン買いが進んだ。

(日経新聞マネー 6/29 6:48)