新金融規制の影響を注視、

住宅や業績修正などにも要注目



6月26日(土)10時20分配信 フィスコ



昨年12月に下院を通過した後、上院での成立が遅延、
その後も上下院での調整が難航していた新金融規制「ドッド・フランク法案」が週末のG20を意識し、
ようやく来週にも成立の見通しとなった。
この金融規制は1930年代に次々と導入された金融規制以来の大幅な改訂であり、
金融危機を招いた様々な要因や、リーマンショックを前後して問題になった
「大き過ぎて潰せない」など様々な問題に対処する内容となっている。
しかしながら、今年1月オバマ大統領が提言した、
いわゆる「ボルカールール」のような極端に厳しい規制には程遠く、
最悪の状況をも想定していた金融機関には短期的に安心感を与える事となろう。

しかしこれで金融危機再発が防げるかというと、防げる可能性がやや高まっただけ、との感が強い。
例えば「大き過ぎて潰せない」の問題は、「大き過ぎる」金融機関についての規制は盛り込まれず、
「大き過ぎても潰す」内容となっている。
また公的資金注入については「納税者の資金はビタ一文使わない」という条項が盛り込まれており、
いざメガバンクの破綻というような事態が現実のものとなった場合、
金融システムが耐えられるかどうかには不安が残る。

さらに、いわゆる取引相手リスクを軽減するため、及び消費者保護の観点から様々な規制が盛り込まれており、
これらはいずれも自己資本の強化、延いては貸し渋りにつながるものである。
従って実体経済への悪影響もゼロではすまないと見られる。
当法案の内容が現実の施行に近付くにつれて、株式相場にとってマイナスの影響が出る事が予想される。

6/28-7/2の注目指標としては、29日に発表される4月ケースシラー住宅価格指数、
1日に発表される6月ISM製造業指数、及び2日に発表される6月雇用統計がある。
最近発表される住宅関連指標は軒並み住宅市場の再低迷を示唆しており、
雇用情勢がその状況に拍車をかける可能性がある。
また今年後半の景気に黄信号が灯りつつある中、株式相場はISM指数に敏感に反応する可能性がある。
加えて先週に引き続き、4-6月期の業績修正が飛び出しやすい週である事にも注意が必要だ。