欧州金融不安と株安で


22日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発した。

前日比55銭円高・ドル安の1ドル=90円50~60銭で取引を終えた。

欧州の金融システム不安や米株式相場の下落を受けて、投資家のリスク回避姿勢が強まった。

低金利の円が相対的に金利の高いユーロに対して買われ、円は対ドルでも上昇した。

 

仏銀大手クレディ・アグリコルが子会社であるギリシャのエンポリキ銀行の持ち分で

約4億ユーロの評価損を計上する見通しだと発表した。

前日の仏銀大手BNPパリバの格下げに続き、欧州の金融機関の財務不安が改めて意識され、

円を買ってユーロを売る動きが強まり、円の対ドル相場を押し上げた。

 

5月の米中古住宅販売件数が市場予想に反して前月から減少した。

米景気の先行き不透明感などを背景に米株式市場でダウ工業株30種平均が150ドル近く下落したことも、

円買い・ドル売り要因だった。

 

米債券市場で2年物国債入札が順調だったことから長期債利回りが低下した。

日米金利差が縮小したことを受け、対ドルで円が買われた面もあった。

ニューヨーク市場での円の高値は90円33銭、安値は90円79銭だった。

 

中国当局が「人民元相場の弾力性を高める」との声明を発表し、前日は中国の景気回復への期待が高まった。

ただ、この日の対ドルの人民元相場が下落したことで、

相場の上昇は急速には進まないとの慎重な見方が強まった。

人民元高で中国の購買力が向上し、世界経済を支える効果は直ちには望めないとの声が聞かれ、

投資家が高金利通貨や運用リスクの高い資産から資金を引き揚げていたとの指摘があった。

 

円は対ユーロで3日続伸。前日比1円ちょうどの円高・ユーロ安の1ユーロ=111円10~20銭で取引を終えた。

 

ユーロは対ドルで3日続落。

前日終値の1ユーロ=1.23ドル台前半から1.22ドル台後半に下落した。

欧州の金融システム不安などを背景に、ユーロ売り・ドル買いが進んだ。

この日の安値は1.2251ドル、高値は1.2318ドル。

 

英ポンドは対ドルで上昇。前日終値の1ポンド=1.47ドル台半ばから1.48ドル前半に水準を切り上げた。

キャメロン政権が22日、付加価値税(消費税に相当)の基本税率を

11年1月に20%にすることを柱とする緊急予算案を発表した。

英国の財政立て直しが進むとの期待から英ポンドは買われた。

                                    (日経新聞マネー 6/23 6:59)