米株式相場の上昇で
11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、
前日比30銭円安・ドル高の1ドル=91円60~70銭で取引を終えた。
景気に対する懸 念が和らいだことを受け、米株式相場が上昇した。
投資家が運用リスクを取りやすくなるとの見方から、低金利の円は相対的に金利の高い通貨に対し下落し、
対 ドルでも下げた。
午前に発表された6月の消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ)が市場予想を上回った。
米個人消費に対する過度の懸 念が後退し、米株式相場は上昇して終了。
円には売りが出やすくなり、一時91円76銭まで下落した。
ただ朝方発表の5月の米小売売上高が市場予想に反して 前月から減少したため、
円買い・ドル売りが強まる場面もあった。円は一時91円20銭まで上昇した。
円は対ユーロで続落し、前日比25銭円安・ユーロ高の1ユーロ=110円95~111円05銭で取引を終えた。
米株式相場の上昇を背景に、投資家が運用リスクを取りやすくなるとの思惑が出た。
比較的金利の高いユーロに対し、円は下落した。
ユーロは対ドルで小幅に反落した。前日終値と同じ1ユーロ=1.21ドル台前半ながら、
やや水準を切り下げた。
小売売上高の減少を受けて米株式相場が一時 売り優勢になると、比較的金利の高いユーロを売って、
低金利のドルを買う動きが強まった。
ただ取引終了にかけ米株式相場が上昇すると、ユーロは対ドルでの 下げ幅を縮小した。
この日の安値は1.2045ドル、高値は1.2153ドル。
英ポンドが対ドルで大幅に下落。
前日終値の1ポンド=1.47ドルちょうど近辺から1.45ドル台前半に下げた。
4月の英製造業生産が予想に反して悪化し、景気回復の鈍化が意識され、
ポンド売り・ドル買いが優勢となったという。
(日経新聞マネー 6/12 6:53)