欧州懸念根強く、米株安も
7日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、
前週末比55銭円高・ドル安の1ドル=91円30~40銭で取引を終えた。
円売 り・ドル買いが先行したが、欧州圏の財政問題への懸念が根強いうえ、
米株式相場の下落もあり、運用リスクを回避したい投資家が低金利通貨の円に逃避的な買 いを入れた。
東京市場で90円97銭まで買われた円は、利益確定の売りなどで欧州市場かけて伸び悩み、
ニューヨーク市場では朝方に92円08銭を付けるなど安く始まった。
ドイツの4月の製造業受注が市場予想を上回ったほか、
同国の連立与党が2011~14年で総額800億ユーロの歳出カットを目指す財政政策の大枠を
まとめ たことをきっかけに、売りが膨らんでいたユーロに買い戻しが入り、円は対ユーロでの売りに加え、
対ドルでも売り優勢になった。
前週末に信用不安の高まりで急落したハンガリーの通貨フォリントが
ひとまず下げ止まったことも円売り要因になった面がある。
ただ欧州の財政危機が域内の比較的大きな国にも広がるとの見方は依然としてくすぶっている。
もみ合っていた米株式相場が午後に下げ幅を広げると市場の緊張の高まりとともに円買いが入り
円は一時91円28銭まで上昇した。
菅直人新首相の閣僚・党役員人事は為替相場への影響は乏しいと受け止められたという。
円は対ユーロで3日続伸し、
前週末比1円05銭円高・ユーロ安の1ユーロ=108円90銭~109円00銭で取引を終えた。
東京市場で108円06銭と2001年11月以来8年7カ月ぶりの円高・ユーロ安水準を付けた後は
ユーロへの買い戻しで円は下げに転じて始まった。
だが欧 州の金融不安拡大への懸念は根強く、米株が徐々に下げ幅を広げたこともあり
運用リスク回避目的の円買い・ユーロ売りが出た。
ユーロは対ドルで3日続落し、前週末終値の1ユーロ=1.19ドル台後半から同前半に水準を下げた。
ユーロは対円相場と同様に高く始まったが、欧州財政問題などを背景に上値が重く、まもなく下げに転じた。
この日の安値は1.1912ドル、高値は1.1980ドル。
ハンガリーフォリントは対米ドルで小反発。
前週末終値の1ドル=240フォリント台後半から239フォリント台半ばに水準を切り上げた。
政府関係者が財政 赤字の対国内総生産(GDP)比率について、10年の目標である3.8%を堅持すると繰り返したことが買い戻しを誘った。ただあす発表の新たな財政政策を 見極めたいとして上値も重かった。
(日経新聞マネー 6/8 6:56)