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323.31 (3.15%) 米国株、大幅反落 ダウ323ドル安で1万ドル割れ 雇用統計に失望
4日の米株式相場は3営業日ぶりに大幅反落した。
ダウ工業株30種平均は前日比323ドル31セント(3.2%)安の9931ドル97セン トと1万ドルを割り、
2月8日以来ほぼ4カ月ぶりの安値で終えた。
5月の米雇用統計が市場予想を下回り、失望売りが膨らんだ。欧州の財政不安が拡大する
との警戒感が改めて強まり、投資家が運用リスクを回避する目的の売りを出したことも響いた。
ダウ平均の下げ幅は今年3番目の大きさ。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は83.86ポイント(3.6%)安の2219.17で終えた。
米労働省が発表した雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比で43万1000人増加した。
10年2カ月ぶりの大幅増だったが市場予想(51万人程度) を下回った。
国勢調査に伴う臨時雇用が高水準で、雇用の実態を反映する民間部門の雇用者数の伸びは
4万1000人にとどまり4月の21万8000人から縮小した。
米景気回復ペースの鈍化が意識され、売りが優勢になった。
欧州の財政・金融システムへの不安が広がったことも売りを誘った。
ハン ガリー政府関係者が「財政状況が従来考えられていたより深刻だ」と発言したと伝わった。
外国為替市場でユーロが対ドルで4年2カ月ぶりの水準に下落。
投資 家が運用リスクを回避する目的で米株式に売りを出した。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が下落した。
「一般産業」や「金融」、 「素材」といった景気動向に業績が左右されやすい業種の下げが目立った。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億3000万株(速報値)、
ナスダック市場は約22億6000万株(同)だった。
総額7億ドルの公募増資を実施すると発表した金融大手バンク・オブ・ニューヨーク・ メロンが5%近く下落した。
販売したコップからカドミウムが検出されたとし、自主回収を発表したマクドナルドも安い。
新たに150億ドルを上限とする自社株購入枠を設定したと発表した
米小売り大手ウォルマート・ストアーズも売られた。
ダウ平均構成銘柄は全30銘柄が下落した。
建機大手キャ タピラーが5%強下げ、ダウ構成銘柄で下落率首位。
クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)も約5%安。
航空機大手ボーイングや非鉄 大手アルコアなど
株価が世界の景気動向に左右されやすい銘柄が下落率上位に並んだ。
(日経マネー 6/5 9:48)