鳩山首相辞意表明で
2日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、
前日比1円25銭円安・ドル高の1ドル=92円10~20銭で取引を終えた。
鳩山由紀夫首相が退陣の意向を表明し、後任に菅直人副総理・財務相が就任するとの思惑などが円売りを誘った。
菅財務相が以前、円安が望ましいと示唆したと受け止められる発言をしたことが蒸し返され、
首相に就任すれば円安政策を推進するとの憶測が出た。
同財務相が デフレ脱却のため日銀に協力を求めてきたことなどを背景に、
日本の金融緩和が続くとの見方が強まったことも円売りにつながったという。
米株式相場が大幅反発したことで投資家がリスクを取りやすくなったとみられ、
低金利の円が幅広い通貨に対して売られた面もある。
円は一時92円36銭と5月18日以来、約2週間ぶりの安値を付けた。
ニューヨーク市場での円の高値は91円78銭だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反落し、
前日比1円60銭円安・ユーロ高の1ユーロ=112円80~90銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで小幅ながら3営業日ぶりに反発。
前日夕の1ユーロ=1.22ドル台前半から1.22ドル台半ばに上昇した。
イラン中央銀行が外貨準備で保有するユーロ資産を売り、ドルや金の購入を検討していると
イランのメディアが報じ、朝方はユーロが売られた。
ただ米株上昇な どにつれ、午後にかけてはユーロが買い戻された。
ニューヨーク市場でのユーロの高値は1.2265ドル、安値は1.2175ドルだった。
(日経新聞マネー 6/3 6:39)