米国の金利先高感、人民元切り上げ観測の綱引きに

4月24日(土)14時18分配信 フィスコ



4/19-23のドル・円相場は、
前週末の米国株式市場の下落(米SECによる米ゴールドマン・サックス訴追)を受けて、
リスク回避の円買いが強まった流 れが先行して91円60銭まで下落。
だが、予想を上回る米・3月の景気先行指数や株価の回復を受けたリスク回避ムード後退に反発。
オバマ米大統領の金融規 制改革に関する演説で市場が恐れていたほどの規制強化が示されなかったこと、
米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが資産売却に傾斜しつつあるとの報道、
米・3月の新築住宅販売件数の上振れを受けた金利先高観により94円43銭まで上昇した。

4/26-30・5/3-7のドル・円相場は、ギリシャのEU・IMF支援策発動要請を受けて
ギリシャ問題が目先やや一服するとみられるなか、
中国人民元の切り上げの可能性、米国の金融政策を見極めつつ、
5/7に発表される米国4月の雇用統計を待つ展開となる。

連邦公開市場委員会(FOMC)(4/27-28)では、
超低金利政策を「長期間」継続する、時間軸の文言が維持されるとの見方が強まっている。
5/7発表 の米・4月の雇用統計(予想:失業率9.7%、
非農業部門雇用者数+17-19万人程度)の改善基調を確認して、
6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で 変更・削除される可能性を念頭に置きつつ、
公定歩合引き上げの可能性を警戒すべきか。

米国債入札が4/26インフレ指数連動5年債 (110億ドル)、27日2年債(440億ドル)、
28日5年債(420億ドル)、29日7年債(320億ドル)で総額1290億ドル予定されている。
今回も波乱なく消化されるか動向が注目されるが、入札の結果を反映して、米長期金利が上昇すれば、
ドル・円は仕組み債絡みなどのドル買いが強まり、金利が低 下すればドル売りが強まる。

中国は米国議会による中国制裁法の制定や米財務省による為替操作国との認定を避けるため、
5月下旬に北京で開 催される「米中戦略・経済対話」前に、中国人民元の変動幅を拡大、
あるいは切り上げを発表するのではないかとの憶測が高まっている。
円相場は、中国人民元 の切り上げが発表された場合の円高反応に要注意となる。

【ドル買い・円売り要因】
・日米金利差拡大(日銀:追加金融緩和政策、FRB:出口戦略⇒公定歩合引き上げ)
・本邦機関投資家:外債投資増加・ヘッジ減少&ゆうちょ銀行:米国債購入
・米中戦略・経済対話(北京5月):米中通商摩擦回避の可能性

【ドル売り・円買い要因】
・米中通商戦争:米国議会で中国制裁法制定の可能性、
 米財務省「為替政策報告書」で中国が為替操作国と認定される可能性
・中国人民銀行:金融引き締めの可能性&中国人民元切り上げ観測
・米国のソブリン・リスク:米政府系住宅金融機関(5.5兆ドル)、医療保険改革、中国の米国債売却懸念
・米国住宅市場二番底懸念:初回住宅購入者向け税控除措置(8000ドル)4月末で終了

【テクニカル分析】
ドル・円は、2007年高値124円14銭から2008年高値110円67銭を経由する攻防の分岐点を上抜けており
N計算値目標値97円10銭までの上昇トレンドの可能性が高まっている。
上値の攻防の分岐点は、94円78銭、95円77銭。

4/26-5 /7の主な予定は、27日(火):(米)2月S&Pケース・シラー住宅価格指数、
4月消費者信頼感指数、連邦公開市場委員会(FOMC、28日 迄)、28日(水):(米)米FOMC声明発表、
30日(金):(日)3月全国・4月東京都区部消費者物価指数、
3月失業率・有効求人倍率、3月鉱工業生 産速報、日銀金融政策決定会合、
日銀展望レポート、白川日銀総裁会見(米)4月シカゴ購買部協会景気指数、
1-3月期GDP速報値、1-3月期雇用コスト 指数、4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値。

3日(月):(米)3月個人所得・消費支出、3月建設支出、4月ISM製造業景況指数、
4日(火):(米)3月製造業受注、3月中古住宅販売成約指数、
5日(水):(米)4月ADP雇用統計、4月ISM非製造業総合指数、
6日(木): (米)1-3月期労働生産性・単位労働コスト速報値、
7日(金):(米)4月雇用統計。

[予想レンジ]
ドル・円91円00銭-97円00銭

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