日米金利差縮小で円買い



15日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、

前日比25銭円高・ドル安の1ドル=92円95銭~93円05銭で取引を終えた。

米国債利回りの低下を受けて、日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢だった。

 

米長期金利の指標である10年物国債利回りが、米新規失業保険申請件数の増加に加え、

値ごろ感を背景にした買いで低下した。

日米金利差の拡大が一服し、円は買い戻しが優勢になった。92円87銭まで上げ幅を広げる場面があった。

 

一方、ニューヨークとフィラデルフィア連銀が発表した4月の製造業景気指数がそろって改善した。

製造業指数の発表を受けて米国債利回りが上昇した場面では、

円売り・ドル買いが優勢になった。この日の円の安値は93円47銭だった。

 

円は対ユーロで6営業日ぶりに反発し、

前日比1円ちょうどの円高・ユーロ安の1ユーロ=126円20~30銭で終えた。

ギリシャが米国市場で予定している グローバル債の発行規模を縮小すると伝わり、

対ユーロなどで円が買われた欧州市場の流れを引き継いだ。

その後、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相が国際通貨基金(IMF)などに支援開始に向け、

協議を要請したことからユーロが買い戻された。

 

ユーロは対ドルで6営業日ぶりに反落し、

前日 夕の1ユーロ=1.36ドル台半ばから1.35ドル台後半に水準を切り下げた。

ギリシャの財政懸念が再燃したことでユーロ売り・ドル買いが

膨らんだ欧州市場の流れを受けた売りが先行し、朝方には1.3534ドルまで売られた。

その後はギリシャの支援要請を受けて買い戻しが優勢になった。

この日のユーロの高 値は1.3585ドルだった。

                                           (日経新聞マネー 4/16 6:39)