NY円、反発 1ドル=93円10~20銭、「ギリシャ支援近い」との思惑が円支え
9日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、
前日比25銭円高・ドル安の1ドル=93円10~20銭で取引を終えた。
財 政問題を抱えるギリシャに対し欧州連合(EU)などによる支援の実施が近いとの思惑が広がり、
ユーロが対ドルで上昇。円も対ドルで買い優勢になった。
EUがギリシャへの支援実施へ向け、
融資する際の金利など具体的な条件について最終的に合意したと伝わった。
ギリシャへの支援実施で欧州の財政不安がひと まず落ち着くとの見方が出て、
ユーロを買ってドルを売る動きが広がった。ユーロ買い・ドル売りに連れて円買い・ドル売りが入った。
外国為替市場では中国による人民元の切り上げ実施への思惑が強まっている。
人民元の切り上げにより、同じアジア通貨である円にも買いが入るとの見方も円の支援材料となった。
円は一時93円10銭まで上昇した。一方、この日の円の安値は93円77銭だった。
円は対ユーロで続落し、前日比1円ちょうど円安・ユーロ高の1ユーロ=125円75~85銭で取引を終えた。
EUなどによるギリシャへの支援実施が近いと の思惑が円売り・ユーロ買いにつながった。
一方、格付け会社フィッチ・レーティングスは9日、
ギリシャの格付けを「トリプルBプラス」から「トリプルBマ イナス」に2段階引き下げたと発表。
これを受けて円は対ユーロで下げ幅を縮小する場面があった。
ユーロは対ドルで大幅に続伸し、
前日終値の1ユーロ=1.33ドル台半ばから1.35ドルちょうど近辺に上昇した。
EUなどによるギリシャへの支援実施が近いとの思惑がユーロ買い・ドル売りを支え、
一時1.3500ドルまで買われた。
ただギリシャの格下げ発表を受け、ユーロは対ドルで一時伸び悩んだ。この日の安値は1.3366ドル。
(日経新聞マネー 4/10 8:21)