NY円、続落 1ドル=89円90銭~90円00銭 米金融引き締めの思惑で
10日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落。
前日比25銭円安・ドル高の1ドル=89円90銭~90円ちょうどで 取引を終えた。
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が緊急対応の金融政策を平時に戻す
「出口戦略」について見解を示した。
議長が遠くない時期の公定 歩合引き上げの可能性に言及したことなどから、
早期の金融引き締めの思惑が広がり、円売り・ドル買いが進んだ。
米債券市場で10年物国債入札が不調と受け止められたことから米長期債の利回りが上昇した。
日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが出た。
欧州連合 (EU)の臨時首脳会議を翌11日に控え、
独政府筋が財政赤字に陥ったギリシャ支援について消極的な発言をしたと伝わったことで、
ギリシャ支援策への不透 明感が増した。これを受け、ユーロ売り・ドル買いが強まり、
円の対ドル相場を押し下げたとの指摘もあった。円は一時90円07銭まで下落した。
一方、朝方発表の昨年12月の米貿易赤字が市場予想以上に拡大したことが嫌気され、
円買い・ドル売りが目立つ場面があった。ニューヨーク市場での円の高値は89円25銭だった。
円は対ユーロで反発。前日比20銭円高・ユーロ安の1ユーロ=123円50~60銭で取引を終えた。
ギリシャ支援策の不透明感を背景に円買い・ユーロ売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで反落。前日終値の1ユーロ=1.38ドルちょうど近辺から1.37ドル台前半に水準を切り下げた。
ギリシャ支援策の不透明感や米国での 早期金融引き締め思惑を受け、
ユーロ売り・ドル買いが進んだ。この日の安値は1.3676ドル、高値は1.3765ドル。
英ポンドは対ドルで下落。1ポンド=1.57ドルちょうど近辺から1.55ドル後半に水準を切り下げた。
英中銀のイングランド銀行(BOE)は四半期イ ンフレ報告の中で、
英国債などの追加購入は必要ないと結論を出すのは時期尚早と述べた。
英国の金融緩和が長期化するとの見方から、ポンド売り・ドル買いが 進んだ。(NIKKEI NET 07:37)