1ドル86円台で取引される東京外為市場=26日午後、東京都港区の外為どっとコム

 

ドル離れ、円高一段と 1ドル86円台、デフレ進む恐れ

 

26日の東京外国為替市場で円相場が1ドル=86円29銭まで急上昇し

14年4カ月ぶりの高値を付けた。

米国の超低金利政策の長期化観測でドルの先安 観が広がるなか、

ドル売りの受け皿として円に資金が流れ込んだ。

円の対主要通貨での実力を示す実効為替レートも約9カ月ぶりの高水準になり、

にわかに円独 歩高の様相も見せつつある。

円高は企業収益の悪化や輸入物価の下落を通じ、

「緩やかなデフレ局面」に陥った日本経済に深刻な打撃を及ぼしかねない。

 

円買いの背景にはドルと円の金利が逆転したことがある。

短期金利の代表的な指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の6カ月物は今月に入り、

円金利がドル金利を上回った。

名目金利から物価上昇率を引いた実質金利では、物価がマイナスの円の方がさらに高めになる。

 

市場には政府・日銀の政策運営が円高を招いているとの指摘もある。

市場では「内需拡大を国際公約にするなか、政府は安易に介入に踏み切れない」

(三井住友銀行の宇野大介氏)との見方が優勢だ。

(NIKKEI NET 00:04)



26日の東京外国為替市場で円相場が一時、1ドル=86円台半ばまで急伸し、

1995年7月以来14年4カ月ぶりの高値圏に突入した。

米国の超低金利政 策が長期化するとの観測から投資マネーのドル離れが勢いを増している。

ユーロやスイスフランなども上昇するドル全面安の展開だが、

円は独歩高の様相を次第 に強めている。

ドル離れの受け皿となっている金価格の高騰も止まらず、東京市場では同日、

金先物相場が26年ぶり高値をつけた。

天井の見えない円高を嫌気 し、株式市場でも不透明感が広がっている。

 

円相場は26日午後に一時、1ドル=86円52銭まで上昇した。

年初来高値だった今年1月21日の高値(87円10銭)を突破すると、

銀行ディーラーなどが損失確定のために円買い・ドル売りなどに走り、

円高基調に一段と拍車がかかった。(NIKKEI NET 26日 14:07)