NY円、続落 96円90銭―97円00銭、不良資産買い取り策で



23日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落。

前週末比1円ちょうど円安・ドル高の1ドル=96円90銭―97円00銭で取引を終えた。

同日、米財務省が金融機関の不良資産買い取り策の詳細を明らかにした。

投資家のリスク許容度が改善するとの期待から、

対ユーロなどで円が売られ、対ドルでも円は下げた。

96円台後半に下げて始まった後、円は97円35銭まで売られる場面があった。

朝方ガイトナー財務長官が不良債権買い取りの枠組みである

「官民投資プログラム」の詳細を発表。これを好感し、米株式相場が大幅上昇。

対高金利通貨で円売りが出て、対ドルでも円の売りを誘った。

米金利上昇が円売り・ドル買いを誘った面もあった。

米連邦準備理事会(FRB)が一段の量的金融緩和を決定した前週の

米連邦公開市場委員会(FOMC)後、急激な円高・ドル安基調となっていたため、

反動や利益確定の円売りもあった。ニューヨーク市場での円の高値は96円58銭だった。

円は対ユーロで大幅続落。

前週末比1円85銭円安・ユーロ高の1ユーロ=132円10―20銭で取引を終えた。

官民投資プログラム導入により、投資家の心理が改善するとの期待から、

相対的に高金利のユーロに対する円売りが優勢だった。

円は一時、132円56銭と昨年、10月21日以来、約5カ月ぶりの安値を付けた。

ユーロは対ドルで反発。1ユーロ=1.35ドル台後半から1.36ドル台前半に上昇した。

東京市場で1.3735ドルまで上昇した後、利益確定売りなどで、

1.3485ドルまで下落する場面があった。

ただ米株急伸を受け投資環境が好転するとの見通しから、

相対的に高金利のユーロは次第に値を切り上げた。

トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁のゼロ金利に対する否定的な発言が伝わったことなども、

ユーロを下支えした。

ニューヨーク市場でのユーロの高値は1.3657ドルだった。      (NIKKEI NET 06:54)