欧州銀、損失計上15兆円 主要14行、金融危機で資産値下がり
金融危機が欧州銀行の収益を直撃している。
2日出そろった欧州の主要銀行の2008年決算は14行中6行が最終赤字で、
残る8行も実質的に減益だった。保有有価証券の値下がりなどで計上した
1560億ドル(15兆円強)の損失が利益を圧迫。
世界的な景気低迷で本業の融資でも中・東欧向けなどの悪化が著しく、
収益回復には時間がかかりそうだ。
保有資産の損失計上が最大だったのはスイスのUBS。
信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)などで
317億ドル(約3兆円)の損失を処理し、07年に続く2年連続の最終赤字となった。
スイス政府から60億スイスフラン(約5000億円)の公的資金の注入を受けたほか、
先月末にはライバルのクレディ・スイスの前の
最高経営責任者(CEO)をトップに招き経営再建を急ぐ。 (NIKKEI NET 07:00)