今週の見通し・為替 円高を意識した展開



今週の円相場は円高を意識した展開になりそうだ。

今週から欧米の市場参加者がクリスマス休暇に入るため、

取引が大幅に減少するとの見方が多い。

市場参加者の予想は1ドル=85―90円に集中している。

先週の円相場は16日に米連邦準備理事会(FRB)が

事実上のゼロ金利政策に踏み切ったことで、日米の金利差が逆転。

円は一時1ドル=87円台まで上昇した。

19日には日銀が政策金利を年0.1%に引き下げたが、

「為替市場への影響は少ない」との声が多く、円高傾向が続くとみられる。

ただ急激に円高が進む場面では、政府による介入への警戒感が強まり、

円の上昇に歯止めがかかる可能性もある。

米政府がゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーへのつなぎ融資を実施すると発表し、

今後の焦点は再建計画の行方に移るが、「先行きへの不安は残る」と警戒感は根強い。

年末に向けて、事業会社の決済に絡んだ動きや、投資家の持ち高調整も出やすい。

取引が薄いため大口の注文が出れば、荒い値動きになる可能性がある。

                              (NIKKEI NET 07:00)