牛のげっぷに含まれるメタンを集めるためのタンクを背負った牛=アルゼンチン〔ロイター〕
牛のげっぷ無視できぬ、温暖化ガス急増に警鐘 条約事務局報告書
牛のげっぷや水田などから出るメタン、
窒素肥料の大量使用によって発生する一酸化二窒素など、
農畜産業から出る温室効果ガスの量は世界全体の10―12%を占め、
対策を取らなければ今後も急増が予測されるなどとした、
気候変動枠組み条約事務局の報告書が10日、明らかになった。
農畜産業関連分野は、工業や運輸部門に比べ削減対策が遅れており、
対策の強化が急務。京都議定書に定めのない2013年以降の
国際枠組み構築に向けた議論の中でも、促進策の策定が課題の1つになりそうだ。
水田や畑などからは、微生物の働きで二酸化炭素(CO2)の20倍超と
強い温室効果を持つメタンが発生。家畜の消化管で発生するガスにもメタンが含まれる。
また窒素肥料の利用では、CO2の約300倍の温室効果がある一酸化二窒素が発生する。
(NIKKEI NET 10日 15:46)
