米が25兆円資本注入へ まず金融大手に


米政府が14日、金融危機の打開へ向けた総合対策を発表する見通しとなった。


米メディアが一斉に報じた。金融安定化法に基づく7000億ドル(約70兆円)の


公的資金のうち2500億ドル(約25兆円)を資本注入にあてる。


無利子の預金の全額保護なども打ち出すとみられ、


欧州並みの包括的な危機対策になる方向だ。


日本も含む主要国の危機打開策が近く出そろうことになる。


ブッシュ大統領が14日午前8時すぎ(日本時間午後9時すぎ)に声明を発表。


ポールソン財務長官、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長らが共同で会見する見通し。


ポールソン長官は13日、JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者(CEO)ら


金融界のトップを米財務省に招集した。


ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は


「米国の金融システムのために(民間金融機関は)政府の出資を受け入れなければならない


とポールソン長官が説明した」と報じている。



ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、


資本注入は金融機関の優先株買い入れで実施。まず、


JPモルガン、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックスなど


大手金融機関に1機関あたり20億―250億ドルの公的資金を注入する。


対象は、地方銀行などに順次広げていく方向だ。   (NIKKEI NET 16:32)