北京五輪の陸上男子ハンマー投げで5位に終わった室伏広治(33=ミズノ)が、繰り上がりで3位になり、銅メダルを獲得する可能性が高くなった。銀、銅メダルだったベラルーシの2選手がドーピング検査で陽性反応を示したことが3日に判明。室伏は、04年アテネ五輪でも1位選手の失格で2位から金メダルに繰り上がっている。
陽性反応を示したのは、81メートル61で銀メダルを獲得したワジム・デビャトフスキーと、81メートル51で銅メダルだったイワン・チホンの2選手。競技後のドーピング検査で陽性反応を示し、予備検体の検査でも陽性反応が出たという。近日中に違反が確定する見通しで、チホンの代理人は「(筋肉増強効果のある)テストステロン数値に問題があったと聞いている。ベラルーシ陸連が対応している」と認めた。デビャトフスキーは00年にドーピング違反で2年間の資格停止処分を受けている。
違反が確定すれば、80メートル96で4位だったパルシュ(ハンガリー)が2位となり、80メートル71で5位だった室伏は3位に繰り上がる。室伏はアテネ五輪でアドリアン・アヌシュ(ハンガリー)に次ぐ2位で銀メダルを獲得したが、五輪期間中にアヌシュに尿検体のすり替え疑惑が浮上。アヌシュが新しい尿検体の提出を拒んで帰国したため、国際オリンピック委員会(IOC)はアヌシュの失格を決め、室伏が金メダルとなった。
(Yahoo!スポーツ)
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