視界 | 手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

神・仏・天使。そして、「あなた」の光を、緋呂が描きます。陰陽併せ持つ「人間」の中に、すべては在る。
描くべきもの、進むべき道。すべては、手が知っています。

「この関係性からは、私の作りたい場は作れない」

ということは、薄々奥底で感じていて。
しかし、他に代案もないし、まだまだ育てられるだろうと、取り組んでいて。

ある時突然、「いや、違う。ここにはそれは、存在しない」と、ものすごく明確にわかってしまった…という瞬間を迎える。



そういう経験を何度かしていると、だんだん、最初の選択の段階から、なんだか感覚としてピンとくる…ってのが、わかってくる。



おそらくそれは、経験値というよりは、自分知の積み重ねのためだろうと思う。

自分がどういうものを実現したいのかということを、より、多角的に知る。
事例をいくつか積み上げることも、自分知を広く深く多角的に取るための一要素だ。



言語的に、○○が△△だから××になる…とかいうことではなくて。

もちろん、それも大事だけど、順番としてはそれは、ずっと後の方でいい。



支柱となる檜を探しているのに、ガジュマルの中をウロウロしたって、見つからない。

それに似たことを、今自分がしてる…ってことに、昨日の朝、突然、思い至った。



見るべきもの…見るべきところが、違うのだ。

私が見ていたもののほとんどは、自分が創り出したい世界には重要じゃない要素で占められていたんだ。


ほんのわずかな…それも、多くはここ1年~半年の間に新しく視界に入るようになったものばかり…そんな要素こそ、見るべきものだった。

絶対数が少なすぎて、目に留めにくかった…っていうだけの話。

そのサンプル数からして、サンプリングの場を間違えているんだから、集まらなくて当たり前。



よかった。
いくばくかの、「これだ」っていうものをすでに見つけていて。

それがなかったら、見るべきところを間違ってることにすら、気づかないでいたかも。