絵にも香りが必要なんです | 手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

神・仏・天使。そして、「あなた」の光を、緋呂が描きます。陰陽併せ持つ「人間」の中に、すべては在る。
描くべきもの、進むべき道。すべては、手が知っています。

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筆ペンになれてくると、たいていのことはできるようになる。

…と思う。

…というか、そういう風に思えるようになってきた。




字は、どうにもこうにも、やはり…自分で見ると…(-"-;)←こんな感じ(笑)

しかし、それをUPしなくなると、そのままやらなくなり、消える。
それは過去の実績がたっぷりあるので、今は、少々…というか、かなり(-"-;)なシロモノでも、とにかく、見せるようにしてる。

それがあると、ヘタれずにすむ。

天使の絵を描き始めた頃も、そうだった。

意味がよくわからなくて、天使だって別に好きじゃなくむしろ「イタイ」と思ってたのに、なんでそれを描くハメになってんのか…わからなかったけど。

とにかく描いたらブログに載せる、というのを続けているうちに、見てくれる人が現れて、どうにか、辞めずに済んで…今に至る。


私を引っ張ってきてくれたのは、このありがたいインターネットという、電波の海だ。

そこで出会った、多くの人達。



「人は、土から離れては生きられないのよ!」

というのは、『天空の城ラピュタ』のヒロイン・シータのセリフ。
このセリフは、飛行石を使って高度な文明を築いた一族であっても、大地を離れては繁栄できなかった…という言葉。


同じ事が、インターネットにも、言える。

ネットの中には土はない。
だから、それだけでは、生きていけない。

土があって、空気があって、緑があって、水があって。

そして、人が…記号化された「キャラ」ではなく、生きている人間…生き物。



人間の意識など、全て、疑似体験…とも、言える。
それは、確かに、その通りだと思う。

しょせんは、自分の体感、感覚、フィルターを通してしか世界を認識できないのだから。


けれど…

デジタルだけでは、モノ足らない。

モノ足らない…ということは。

やはり、生きていけない、っていうことだ。



絵も、デジタルはデジタル絵の良さがある。
私も一時期デジタル絵やってたから、それは、よくわかる。
モニターで再現することが前提の「光の三原則」で成立するデジタル絵は、光を描くことは、アナログよりも都合が良い。


けれど。

やはり、アナログ絵にしか存在しない体温や匂いってものがあって。
それが、作品の命とも言える。


デジタルの絵は、画材の模倣…シミュレーション。

絵の具の、インクの、紙の、木の、油の香り…それがない絵は…
やはり、味気ない。