占い師は無理、と思った話 | 手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

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神・仏・天使。そして、「あなた」の光を、緋呂が描きます。陰陽併せ持つ「人間」の中に、すべては在る。
描くべきもの、進むべき道。すべては、手が知っています。

昔…中学生くらいから、友人の影響で、タロットを触り始めました。
意味が全然覚えられなくて…っていうか、覚える気にもなれなくて(笑)
いつも、本を片手に、遊んでもらってました。

専門学校の頃あたりになると、友達が、時々、占って欲しいって言ってくるようになって。

相変わらず、全然覚えて無くて(笑)本を片手にやってたんだけど、なんか、けっこう、みんなには好評でね。

彼氏ほしい、って言うんで時々占って欲しいって言ってきてた人が、いつ、何回やっても、出るカードが全部「金貨」だったり。

のんびり暮らしたいんだけどどうしたらいいかな、って言う人が、やっぱり、何回やっても、ひたすら「ワンド」だらけだったり。

面白かったことは、面白かったです。
でも、遊びの範疇でしかなかったので…だんだん、嫌気がさしてきてしまうことになったのですな。



なんでかって言うと…とにかく、「悪いこと」しか、当たらないのだ。

それも、けっこう、シャレにならんような事。

訴訟に巻き込まれる…とか。
交通事故に遭う…とか。
彼氏できるけどロクな男じゃないよ…とか(笑)

あれとか、これとか…。


あんまりそういうのが続くのでね。
だんだん、思うようになった。


「これは、私がその<よからぬ未来>を確定してるんと違うかな」

…と。


こんなんやらなかったら、その人の意識にそれが固定されることもなく、何事もなく素通りしてたかも知れない…って。
思うようになったわけです。


それで、やめました。

ただ、「カード」というものそのものは、絵があるものだし、好きだったので、いろいろ買って持ってました。



ネガティブワードがない=悪いことを当てようが無い
ということで、エンジェルカードに惹かれたんだけどね。
ま、ほどなくして、その同じ理由で、引くの辞めたのだけど(笑)



それはともかく。

「悪いことを当てる」からって、わざと、それの逆をやるために、度々占いに来た人ってのもいまして。

それを、あからさまに言う人は、まあ、こっちも逆に安心というか(笑)
だから、いいの。
笑い話も色々提供してくれるし(笑)



私が、自分は占い師にはなれんな…って思ったのは、そういう人ではなくて。

頼ってくるのに、結果はほぼ全部無視をする。
その上、度々、来る。
そして…何より、ウンザリしたのは。

本当に聞きたいことや、願ってることを、絶対に言わない。

なのに、質問してくる内容って、ものすごい重いことで、人生左右するような話ばかり。

これ、全て、一人の方なんだけど…。


あまりにも度重なってウンザリだったんで、「悪いけどもう占いやめたから」って言って、それっきりホントに、辞めた。



こんな程度のことでウンザリしてたら、絶対に職業としては出来ん…と思ったさ~。



別に、どういう道をとろうが、その人の自由だから。
全く無視しようが、どうでもいい。
今は、そう思う。

けどさ。
仮にも、人に、アドバイスを求めようっていうのに…本当に聞きたいことが頭の中にあるのに、それを言わない…って。
それ、こちらを、同じ人間として見てないってことじゃん…って、思うのだ。

いくら、本片手の遊び占いでも。

本心が本人にもわかってない、っていうなら、対処できるけど。
重々本人には意識にあるのに、絶対にそれを言わないで、その周辺にあることを、あれこれあれこれ、ほじる。
そんなんで、マトモな答えが出るわけない。

当人だって、それわかってるから、言われたことを無視するわけだし。


もう、こんなん、単なる「グチ吐き場」でしかないな…って思った。



もちろん、そういう相手を許してる私が一番悪いんでね。
ヘタに、その先へ進む前にそういう人に出くわしてウンザリした…っていうのは、ラッキーだったんだと今は思っている。


まあ、パートに出るより稼ぎがいいだろう、という感覚で務まる人には、そんなの全然、躓きにはならないんだろうな。
むしろ、いいカモかも…だし。


なんとなく、そんなことを思い出したのでした。