南米渡航記 vol.10 | 川嶋あいオフィシャルブログ「川嶋あい“ひとこと”」 Powered by アメブロ

南米渡航記 vol.10

【渡航7日目】

7日目はサンパウロ。ブラジル最大の都市。

都市部には1000万人を超える人が住んでいる。
経済成長は凄まじく、GDPはイギリス人を越え6位。
今年は恐らくフランスを抜くだろうとガイドしてくれた人は答えた。
資源も豊富で、近くオリンピックとワールドカップが執り行われる。
事実、街はコンクリートのビルに囲まれ、都会そのものだった。

ただ、犯罪率は高く、夜の1人での外出は絶対にしないように念を押された。



この街の第1の視察は、サンパウロ日伯援護協会の自閉症の施設。
援護協会は日系人が机1つから広げ、今は月200人以上出産する産婦人科を含む総合病院まで経営している。
1万人を越える支援者と共に拡大を続けている。
この支援者のスキームは日本も真似したいやり方だと思う。
与える側が差し出し続けて体力を消耗していく。
日本でボランティアを一生懸命頑張っていると後ろ指をさされたりもする。
この国のボランティアや支援者は高く評価され、自立を目指し、そしてまたビジネスモデルまで作り出している。
考えさせられる。



今日生まれたという2人の子供を見送って次なる場所、日系人が経営する学校へ向かった。
ここには浅岡さんという日本の現職教員の方が日系青年というJICAボランティアとして子供達に日本語を教えていた。
ブラジルの日系移民はパラグアイより28年早い1908年。
6世まで進んでいる。
日本語を理解できる日系人も極端に減っている。
この国で日系人が果たした役割は大きいという。
移民が始まって間もなくの頃、日本人は、奴隷のような扱いだったという。
この地を切り開き、文化を広げ頑張った日系人は、ブラジル発展のためになくてはならない存在になったと言う。




香川県ゆかりの方々が建設した会館で子供の太鼓も見た。
驚く事に立派な香川県会のビルを持っていた。
異国の地にまだ愛県精神があり、愛国心がある。
日本語を理解できない8割の日本の顔をした子供達に通訳を通じて話す、私をじっと見つめる子供達。
何だか不思議な気持ちになった。

ブラジルの日系社会、パラグアイの日系社会、全く違う2つの異国の日本を見せてもらった。