当然ですが保育園は「義務教育」ではありません。保育園に通う義務も通わせる義務もありません。親が労働、疾病や介護などで家庭での育児が困難な場合保育園で子どもを預かるということになっています。しかし、私は「保育園ってどんな所?」と聞かれた時、単純に「面白い所」と答えています。当然これは子どもの立場に立った答えです。義務だから通うのでなく面白いから通うの一言につきます。あるお母さんから聞いた話ですが、年長児の男の子が卒園が近づいた時期に熱を出したため保育園を休ませようとしたら、その男の子は雨の中「休みたくない。お母さんは保育園がどんだけ楽しいか知らんのや。」と言って家を飛び出したそうです。
児童教育の父と言われるドイツ人のフリードリッヒ・フレーベル(1782-1852)は「家庭での子どもの姿と保育園での子どもの姿が一緒ならば保育園はいらない。」と言ったそうです。「子どもは特別な存在であるから大人社会から隔離して子どもだけの集団で育てるほうが良い。これが学校の始まりである。」と言われる方もいます。
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私はこれらの考えを元に就学前に様々な経験をさせようという考えを中心とした保育を推奨しています。
私の子ども時代も保育園や自宅でたくさんの生き物を飼っていました。金魚、犬、猫、ウサギ、小鳥などですが、大人になった今でもやっぱり生き物を飼っています。今になって思うと、このことから生命の大切さを学んだような気がしますし、運動会の団体競技で協調性を身に付け、お遊戯会で得た舞台度胸は今でも仕事に大変役立っています。
このように自分の実体験からも子どもの頃の経験は大変重要です。都市部などが代表的ですが、今の社会は私の子ども時代と違ってなかなか経験がしづらい世の中になっているようです。そんな中で可能な限り様々な経験を就学前にさせ、その楽しさを伝えていくのが保育園の大きな役目であると考えています。
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