富士通スタジアム川崎の歴史に新たな一歩が刻まれました。
旧川崎球場時代の1950年から続く、この地は
数々の日本のスポーツ誌に残る名場面の舞台となり
富士通スタジアム川崎と名を変えた現在も
サッカー、野球、競技を問わず
多くのスポーツ界のビッグネームが訪れる「特別な場所」です。
そして今日、「HONMONO×CAMP」と銘打たれた
このイベントに登場したのはNFLの現役のスーパースター、
ワシントンレッドスキンズ所属の現役RB、
エイドリアン・ピーターソン選手!!
ご存知ない方もいらっしゃると思いますが、エイドリアン・ピーターソン選手は
学生時代（オクラホマ大学で）数々のNCAA記録を塗り替え、
2007年のNFLドラフトでミネソタ・バイキングスに指名されて入団した後も
プロボウル出場7回
プロボウルMVP1回
シーズンラッシングリーダー3回
等など、ここに書ききれない程の多くの輝かしい記録を持ち
NFLで平均実働年数が約2年半と言われる
RBというポジションで10年を超えるキャリアを誇り、
大けがを乗り越え、今なお「現役」で大活躍中の
生きる伝説とも言えるアメリカンフットボールの選手です。
NFLの現役選手が来日すること自体が珍しいですが
この「HONMONO×CAMP」はエイドリアン・ピーターソン選手が
フィールドに降り立って、参加した中高生に直接指導もする、
という、とんでもない貴重なイベントなのです。
しかしこのイベントの価値は、それだけでは語れません。
主催である「Xリーグ」所属の現役のトップ選手達が
チームの垣根を越えて集結し、それぞれのポジションのコーチとなり、
小中高生に直接指導をするという、これまでもほとんど例が無い、
素晴らしいクリニックなのです。
「一人でも多くの人達にアメフトの魅力を伝えたい！」
というXリーガー達の熱い思いと
エイドリアン・ピーターソン選手が結びついた
「ホンモノの中のホンモノ」の男達による豪華なキャンプなのです。
第1部は「Xリーガー」達による中高生向けのクリニック、
ポジション毎のスキル練習です。
開門前から多くの中高生が詰めかけました。
総勢25人のXリーガーが各ポジションに分かれ、
一人一人に対して熱く指導します。
「ナイスプレー!」
Xリーガー自らが大きな声を出して中高生達を鼓舞します。
声をからしているXリーガーもいます。
一方で誰にでも理解できるよう、伝わるように
言葉を選びながら丁寧に理論的に説明し指導しています。
フィールドで戦っている時と同じ真剣な表情です。
中高生達も一つでも多くの事を吸収しようと鋭い眼差しを向けています。
これまでも富士通スタジアム川崎では様々なスポーツの
素晴らしいクリニックが数多く開催されてきましたが
今日のクリニックは、コーチを務める選手たち全員が
正真正銘の現役のトップ選手達で、しかも25名も！という
豪華さだけでなく密度の濃さも特筆すべきもので
これだけでも十分にイベントとしても
クリニックとしても特別感に溢れ
来場者満足度も間違い無く高いはずです。
（本当はXリーガーそれぞれの熱い指導について
もっともっと触れたいところなのですが・・）
しかし、イベントはここから更に盛り上がったのです。
そうです！
第2部
ついにお待ちかね
エイドリアン・ピーターソン選手が登場です!！
ビッグネームはドタキャンが多いという都市伝説も囁かれ
「本当に来るのか？!」
と関係者が心配する中、
ピーターソン選手の登場に場内から大歓声があがりました！
（予定時間よりも何十分も早い会場入りでした。
余計な心配、申し訳ございませんでした。。）
集まった小学生から高校生まで「AD」の大合唱と手拍子で迎えました。
（※関係者曰く、本人は「A.P」よりALLDAYを略した
「AD」の愛称で呼ばれることを好んでいるそうです。
なぜALLDAYなのかは、各自、お調べください）
観客席のギャラリーも一斉に立ち上がり視線を注ぎます!
そうなのです!
今回のイベントはクリニック参加者以外も観覧が出来るように
観客席を開放（観覧料1,000円）したのです。
エイドリアン・ピーターソン選手を目がけて
小学生選手たちがドーっと押し寄せました!!
ヒヤッとする関係者!!
しかしそんな心配をよそに
笑顔でハイタッチやグータッチを交わすエイドリアン・ピーターソン選手。
雰囲気が一気に和みました。
そしてエイドリアン・ピーターソン選手がマイクでスピーチ
「目標は紙に書くこと。自らの行動に自信を持つこと。
それが成功に近づく道です。」
クリニックがスタートしました。
エイドリアン・ピーターソン選手は各ポジション全てに顔をだし
真剣に見つめ、良いプレーをした選手には直接声をかけ
ハイタッチをします。
時間が経つにつれ
中高生、Ⅹリーガー達、そしてエイドリアン・ピーターソン選手、
全参加者の呼吸が合い始め一体感が生まれます。
最後はエイドリアン・ピーターソン選手が自らボールを持ち
デモンストレーション!
参加者の前であの「TVで見たことがある」
鋭いカットバック、スピンをぶちかましてくれました。
上の写真はカメラマンとして参加していた
元富士通スタジアム川崎のスタッフS氏が
ADにぶつかりそうになりながら身体を張って撮影した貴重な一枚です。
ぶつからなくて良かったです。）
今日の「HONMONO×CAMP」は、
参加した中高生、
観客席の観覧者の皆様、
コーチとして参加したXリーガー達、
誰にとっても忘れられない思い出になったことでしょう。
今日の参加者から一人でも多くのⅩリーガーが
そしてNFLに挑戦する若者が現れることが
エイドリアン・ピーターソン選手の
そして参加した全てのXリーガー達の願いなのではないでしょうか。
富士通スタジアム川崎 田中