★いつしかに遠きふるさと花みかん 吉本正明
★紫陽花や暮るる光の運河沿 浦田千穂
★「ママ抱っこ」そんな日のあり柿若葉 下川史子
★聖五月くもりガラスを拭き上げむ 倉嶋朋男
★苺狩り首尾を見せ合ふ親子かな 池田 昇
★父偲ぶ時の記念日懐中時計 吉野順子
(長崎ホトトギス句会)
★掌の確かな鼓動雀の子 吉岡乱水
★寒村の代田豊かに天映し 松本洋子
★餌に向かふ蜘蛛八本の脚遣ひ 徳永桂子
★旅終へて独りに戻り青葉木菟 大石照美
★田水張る水面に人に日の斑散る 久保 恭
★村ぢゆうの走り茶の香に包まるる 外輪ふみえ
★陽の匂ひ風の匂ひの代田かな 田上喜和
★門川に鯉と遊ぶやあめんぼう 山脇順子
★夕日落つ海も代田も染まり行く 吉田睦子
(一の会)
★「小公女」残す断捨離梅雨の入り 鬼塚雪女
★化粧せぬ母でありけり半夏生 黒田映光
★花槐(えんじゅ)散り敷く朝の石畳 高比良小夜
★殉教の雲仙地獄山ぼうし 松尾酔雲
★五十回忌白靴まじる沓脱石 吉田朋苑
★火事から十年深山霧島真つ盛り 吉田り子
(あぢさゐ句会)
★初夏の山割つて水力発電所 松本洋子
★径の辺やしやらしやら風の小判草 久保 恭
★水中も空も自在やあめんぼう 吉田志津子
★紫陽花や武士の迎へる出島門 山脇順子
★父の日や製図道具の遺る棚 平山雅子
★編笠橋くぐりて宙へ夏燕 田上喜和
(同人4月号)
★寒雀かさこそかさと一茶の忌 梯 レイコ
★かの窓に柿の干さるる安堵かな 奥村ちか
★冬晴れや永き空家へ若き人 池田けいこ
(海原4月号)
★偵察衛星自国の冬は見えますか 江良 修
★先生はもういない娑婆事始 鳥井國臣
★お掃除ロボ棒立ちのにんげん 中尾よしこ
※こちらは既に当ブログにてご報告しております↓。
6/30「第39回青火忌俳句大会」
https://ameblo.jp/kawaokaameba/entry-12858152351.html
◎7/8一面「きょうの一句」