⅞長崎新聞郷土文芸(2)グループ作品、他。

(北公民館ひこばえ句会)

★いつしかに遠きふるさと花みかん 吉本正明

★紫陽花や暮るる光の運河沿 浦田千穂

★「ママ抱っこ」そんな日のあり柿若葉 下川史子

★聖五月くもりガラスを拭き上げむ 倉嶋朋男

★苺狩り首尾を見せ合ふ親子かな 池田 昇

★父偲ぶ時の記念日懐中時計 吉野順子

(長崎ホトトギス句会)

★掌の確かな鼓動雀の子 吉岡乱水

★寒村の代田豊かに天映し 松本洋子

★餌に向かふ蜘蛛八本の脚遣ひ 徳永桂子

★旅終へて独りに戻り青葉木菟 大石照美

★田水張る水面に人に日の斑散る 久保 恭

★村ぢゆうの走り茶の香に包まるる 外輪ふみえ

★陽の匂ひ風の匂ひの代田かな 田上喜和

★門川に鯉と遊ぶやあめんぼう 山脇順子

★夕日落つ海も代田も染まり行く 吉田睦子

(一の会)

★「小公女」残す断捨離梅雨の入り 鬼塚雪女

★化粧せぬ母でありけり半夏生 黒田映光

★花槐(えんじゅ)散り敷く朝の石畳 高比良小夜

(↑写真はブログ友達の重翁さんのブログからお借りしました)

★殉教の雲仙地獄山ぼうし 松尾酔雲

(↑この度、私と共に俳人協会会員になられた松尾酔雲さん。写真は私が撮りました)

★五十回忌白靴まじる沓脱石 吉田朋苑

★火事から十年深山霧島真つ盛り 吉田り子

(あぢさゐ句会)

★初夏の山割つて水力発電所 松本洋子

★径の辺やしやらしやら風の小判草 久保 恭

★水中も空も自在やあめんぼう 吉田志津子

★紫陽花や武士の迎へる出島門 山脇順子

(↑長崎の出島では侍の扮装をした人が館内を案内してくれる)

★父の日や製図道具の遺る棚 平山雅子

★編笠橋くぐりて宙へ夏燕 田上喜和

★鬼虎魚(おにおこぜ)空揚にされ憮然とす 冨永 桂

(同人4月号)

★寒雀かさこそかさと一茶の忌 梯 レイコ

★かの窓に柿の干さるる安堵かな 奥村ちか

★冬晴れや永き空家へ若き人 池田けいこ

(海原4月号) 

★偵察衛星自国の冬は見えますか 江良 修

★先生はもういない娑婆事始 鳥井國臣 

★お掃除ロボ棒立ちのにんげん 中尾よしこ 


◎過日の「青火忌俳句大会」の結果が掲載されていました。

※こちらは既に当ブログにてご報告しております↓。

6/30「第39回青火忌俳句大会」

https://ameblo.jp/kawaokaameba/entry-12858152351.html

◎7/8一面「きょうの一句」

※「きょうの一句」はまた一週間分をまとめて次のページに投稿致します。