7/7NHK俳句。題「蛇」、選者は堀田季何さん、レギュラー庄司浩平さん、司会は柴田英嗣さん。

◎今日のテーマは「一物仕立て」。例↓

★白牡丹といふといへども紅ほのか  高浜虚子

★白牡丹百花一斉にふるへたり  山口青邨


※「取り合わせ」の例↓

    ★夕風や牡丹崩るゝ石の上  正岡子規


※その他、その中間的なもの(要素が2つあるが、絡み合っていて1つ描写になっているもの)の例↓

    ★火の奥に牡丹崩るるさまを見つ  加藤楸邨

    ★牡丹百二百三百門一つ  阿波野青畝


◎一物仕立てのツボ

アンテナを張り、物をあるいは物事をよく見、気付きや感動を言葉にし続けることで思わぬ言葉に出会えることがある。


◎大づかみ、一物深掘り

★傷一つ翳一つなき初深空  高浜虚子

★桐一葉日当たりながら落ちにけり  高浜虚子

★たれ刷いてうなぎの艶やさらに刷く  小澤 實

★バタークリームにつくるプードル鼻は葡萄  町田無鹿


◎特選6句

★蛇と暮らすあいつとてもきれい好き  広島市 河上摩子

★くちなはの咥へたるものぷうと鳴り  鳥取県米子市 松田蕾子

★蛇の死の螺旋をこころざすかたち  大阪府茨木市 関津祐花

★その蛇ならむかふのはうへゆきました  三重県津市 幸田梓弓

★一抹の不安や蛇が怖くない  長野県岡谷市 里山子

★蛇轢いたよ運転免許取れたよ  福島県郡山市 ひなた和佳

特選句及び佳作は「NHK俳句テキスト」9月号に掲載されます。次回、堀田季何さんへの投稿は↓

◎再放送は、7/10(水)午後2:20〜2:45。