俳句ポスト 兼題「薄暑」の回の結果発表。火曜日【並選】(中級者以上)(抄出)

異人らの見る石庭や寺薄暑 豊岡重翁

街薄暑開けっ放しのホルモン屋 でんでん琴女

名を捨てて海に入りたる川薄暑 村上優貴

昼時の魚板の音や寺薄暑 三休

バス降りて薄暑に匂ふ土埃 芍薬

競馬場人の嘶く夕薄暑 中田邦光

ボート部の掛け声響く薄暑かな 藤永桂月

かけもちの現場応援夕薄暑 くぅ

ラーメン屋扉全開街薄暑 城内幸江

蚤の市歩く薄暑のバルセロナ 野口真砂輝


繰り返し遅延伝える駅薄暑 水無月

逆光のフロントガラス街薄暑 井上鈍句

鴨川の亀の飛び石薄暑光 卯之町空

ボタン押す火夫の黙礼薄暑光 小川野雪兎

自転車のチェーン薄暑の油差し 野澤真澄

ブレーキの金切り声や街薄暑 堀邦翔

足場建つ外壁塗装薄暑かな 横山三水

反芻の果の滴や薄暑光 蜥蜴の尻尾

もう二時間診察待ちてをり薄暑 姫川ひすい

東京のみな忙しき薄暑かな 稲畑とりこ


夕薄暑力士の混ずる総武線 角田 球

予定日の胎動重し薄暑光 ふみづきちゃこ

船頭の笠に薄暑の風渡り 久えむ茜咲

甚太古の三味こそ津軽薄暑光 野々原ラピ

浜薄暑洗う波間に潜る貝 岡塚敬芳

撥高く和太鼓連打薄暑かな 後藤三梅

リハビリの1000歩が遠い夕薄暑 あなうさぎ

ひとり抱きひとり手をひく薄暑かな たかみたかみ・広ブロ俳句部

夕薄暑泥も厭わぬボランティア 秋野木吾

薄暑なり吾子は集中治療室 コーヒー博士


白杖の辿る黄線や夕薄暑 雨霧彦(木ノ芽)

伊勢木綿の藍色匂ふ夕薄暑 中根由起子

街薄暑無言のままの人の波 釋愚拙

退屈を知らぬ薄暑のこどもかな 香田ちり

リハビリの後ろ姿や薄暑光 坂本梨帆

夕薄暑テラスにジャズのコンサート なかの花梨

先生の婆沙羅になりて薄暑かな S ヨージ

まだ白きかひな薄暑の新エース くさ

渋滞の頭は農耕車夕薄暑 鶴岡木の葉

どことなくだらしなくなる犬薄暑 ピアニシモ金カル


四百の騎馬武者練り歩く薄暑 澪那本気子

棒高跳び撓う曲線夕薄暑 在在空空

すれちがふ着物匂へる薄暑かな 香壺

後悔はスーツに滲む薄暑かな 珈藤絵本

薄暑の牧場頭突く子牛へ初乳 咖哩亭章之輔

引詰の襟足濡らす雨薄暑 落句言

参道に骨董並ぶ日や薄暑 ざうこ

影法師踏みつつ歩む薄暑かな 大阪駿馬

ライト点灯薄暑の千本ノック 名出結希人

ジャズフェスの果てて中洲の夕薄暑 うからうから


※これ以上ブログ主画面に入って生きませんでしたので残りはコメント欄に書きました。