6/20プレバト(俳句)。題「雨の行列」。

(才能ランキング)IKKO、高橋光臣、小山慶一郎(NEWS)、モモコグミカンパニー、水田信二。

    ※3回連続く才能アリで特待生に手が届きそうなIKKO、前回、ダメ出しされた高橋光臣、同期の横尾渉と二階堂高嗣に無様な姿を見せられない小山慶一郎(NEWS)、「本も書いているので才能アリをとれないとシャレにならない」と言うモモコグミカンパニー、俳句王国愛媛県出身ながら残念な成績続きの水田信二。


(句集出版まで残り15句)永世名人・村上健志(フルーツポンチ) 


(番組〆の俳句)特別永世名人・梅沢富美男。


ランキングの、才能のあるなし、凡人などの査定は白紙。


(以下、放送順)


◎2位、水田信二、70点、才能あり

★夕虹の列前の男の傘当たる

    雨が上がり虹まで出ているのに、まだ前の人が傘をさしていて、その傘が自分に当たる、という句。はは、確かに迷惑なことですね。上五が7音。


夏井先生《小さな迷惑を詠むことも俳句になる。直しなし》


◎4位、モモコグミカンパニー、67点、凡人

★イヤホンに囁く推しや梅雨じめり

    「推し」は、好きな人、応援したい人やもの。そういう人を勧める声がイヤホンから聞こえてくるのでしょう。季語の「梅雨じめり」がその時の微妙な気持ちを表しているのかも。

    ↓(添削)

▲イヤホンに推しの囁き梅雨じめり

夏井先生《「や」はその前のことを強調する切れ字。「や」を取り、季語「梅雨じめり」を主役にしよう》


◎最下位、高橋光臣、60点、凡人(最下位でも才能なしではない)

★梅雨晴れやぴょんぴょん跳ねる親子傘

    梅雨の最中、雨が一時的にあがり日が差したのでしょう。親子で「ぴょんぴょん跳ねる」という句。題の「雨の行列」からはもう離れています。


夏井先生《「梅雨晴れ」と「親子傘」の組み合わせはどうだろう?また「ぴょんぴょん」と「跳ねる」の重複的な叙述はどうだろう?》

    ↓(添削)

    ↓

▲親と子の傘のぴょんぴょん梅雨の蝶

    ずいぶん変えましたね。


(残るのは1位と3位。そして1位はIKKOさんと発表される)

◎3位、小山慶一郎、68点、凡人
★梅雨寒やこぞって並びしワンタン麺

    なるほど、よくわかる句。小山さんの実家はラーメン屋さんだそうです。中七は「こぞって並ぶ」で中七になりますね。


夏井先生《凡人の軸足です。添削はカンタン》

    ↓(添削)

▲梅雨寒やこぞって並ぶワンタン麺

◎1位、IKKO、72点、才能あり

★タクシー待つ単衣鴇色雨曇

    なるほど、「単衣」が季語だから「梅雨曇」とせず「雨曇」にした。「鴇色」はうすい桃色。鴇色の単衣だから雨は困る、という気持ちを表現した?


夏井先生《艶やかないい句。鴇色のうすピンクと空の灰色が鮮明》


    だそうです。


◎(句集完成まであと15句)村上健志

★五月雨の傘をはみ出るアンナヴァン

    最近、あまり一般的じゃない言葉を俳句でよく見かけます。「アンナヴァン」もその一つ。アンナヴァンはバレー用語で、両手を胸のやや下あたり、身体の前に保持する形。

   句では、五月雨の中、傘をさしながらアンナヴァンの練習をしているのでしょう。

夏井先生の査定は《ボツ!》《どういう状況?》ということでした。


 「傘をさしててそういうポーズとれる?」など突っ込みどころは多々あるでしょうが、想像出来なくもないですけどね。


    ↓(添削)

▲五月雨の傘よ片手のアンナヴァン

    ↓(さらに)

▲梅雨の傘軽し片手のアンナヴァン

◎(7回連続ボツを回避出来るか)梅沢富美男

★遥かなる長持唄の喜雨をゆく

「喜雨」は、夏の土用の頃、日照りが長く続いて干ばつ状態となっている時に、ようやく降る恵みの雨のこと

    「遥かなる」だから、最初は遠くから聞こえていた長持唄がだんだん近づいて来たのでしょう。雨が降っているがこれは恵みの雨なのだ、という句だと思います。


 査定は《お見事!》《「遥かなる」という言葉はイメージに流されがちだが、ここでは映像になっている。そして長持唄、恵みの雨「喜雨」へという展開。お見事!》


◎次回の題「遅刻して走っているシーン」