5/23プレバト。題「新茶」。

坂東彌十郎、丘みどり、蝶花楼桃花、豊ノ島、コウメ太夫。


    ※日本の伝統芸能界などから挑戦者が集結。歌舞伎界から坂東彌十郎。俳句の会にも入っている(俳号・酔寿=すいす)。落語界からは女性真打の蝶花楼桃花、芸人のコウメ太夫はかつて梅沢富美男劇団にいたことがある。初登場。丘みどりは前回“才能アリ1位”。豊ノ島は10年前に挑戦し“才能ナシ最下位”だった。


(昇格試験)特待生5級の河井ゆずる(アインシュタイン)


(番組の〆にふさわしい俳句か否か)特別永世名人・梅沢富美男

(以下、放送順)

◎才能なし3位、豊ノ島、30点

★夏場所へ新緑薫富士を背に

    題の写真からの、夏場所の名古屋へ向かう新幹線から見た車窓、という設定でしょうかね。車窓から富士を背景にしたお茶畑が見え、香り来るようだ…、と。作者本人は《中七下五の部分で夏場所へ取り組む意気込みを表現したかった》と言っていました。

    「夏場所」も「新緑」も季語。「薫」は「薫る」とすべきでしょうね。

    ↓ (夏井先生の添削)

▼夏場所へ高ぶる心富士堂々

◎才能なし4位、コウメ太夫、25点

★立春来る緑鮮やか富士山も

    これも題の写真を見ての句のようですね。でも題がそれこそ「緑鮮やか」な「新茶」(初夏)、「立春」は実は合わない。さて立春の頃の茶畑をどう表現するか?

    ↓(夏井先生の添削)

▼立春を眠る茶畑富士白し(or,青し)

◎凡人2位、坂東彌十郎、45点

★次郎長も観し富士の山新茶の香

    あらあら、これは歌の文句。♪清水港の名物はお茶の香りと〜…、富士の高嶺の~…♪ 。静岡のキャッチフレーズう~。句として形、内容は一応出来てはいますけどね。ただ、富士山を「観た」のはわかるが、新茶の香を「観た」とは言わない。

 

   夏井先生は《素材にオリジナリティーがなさすぎる》として次のように添削。

     ↓

★次郎長も愛でし富士山新茶の香

◎才能なし最下位、蝶花楼桃花、20点

★高座より富士より高い新茶かな

    「高座より富士より高い新茶」とは?作者本人によると、最近の物価高(高いのは値段のこと)を詠んだとのこと。値段を入れないと絶対わかりませんね。

    ↓(夏井先生の添削)

▼高座より富士より高値なる新茶

◎才能あり1位、丘みどり、70点

★青天の富士鼻唄は茶摘唄

    青天の富士を見ながら鼻唄は茶摘唄。


夏井先生《車窓からの光景、鼻唄は茶摘唄。作者の意図通りに出来ている。》


◎(昇格試験)河井ゆずる

★ツアー初日の楽屋あいさつ新茶の香

夏井先生の評価のポイント《「ツアー」「楽屋」「新茶」をたたみかけていることの効果の是非》

    ↓(査定は)

《1ランク昇格》《丁寧なバランス。今後が楽しみ》


◎(番組の〆にふさわしい俳句か否か)特別永世名人・梅沢富美男

★新茶汲む所作ぎこちなき左利き

    「新茶汲む所作」が「ぎこちなき左利き」と書いてある訳ですが、急須は右利き用に出来ており、新茶を注ぐ時の所作が左利きの者はぎこちない、ということのようです。


    ↓(夏井先生の査定)

《ガッカリ!》《急須と書かれてなく、入れる必要があるかないかなどの考慮がない》

    ↓(夏井先生の添削)

▼新茶汲む急須生憎左利き

◎次回の題は「洗濯」