★囀を二グラムまぜて描く大樹 古賀
「囀を二グラム」とは、絶妙な比喩。数詞は、詩と相性がよいのだなと改めて納得させられた一句です。
★鳩居堂を出てさへずりの街明るし はぐれ杤餅
★囀に飢ゑて若木は伸ぶさうな 岡根今日HEY
★囀りの共鳴器として千の樹々 中岡秀次
★炭酸の淋しく止んでさへづりも
ぞんぬ★囀を用いて空の輝度測れ みづちみわ
きらきらと広がっていく囀りの満ちた空は、春のまぶしさに溢れています。
昨日一日雨であったことをさりげなく伝えつつ、雨上がりの朝の喜びの囀りを生き生きと表現しました。
思いの外、樹木の多い東京にて、各々の「さへづり」を聞き分けながら楽しむ、首都の春です。