3/28プレバト(俳句) 春のタイトル戦「春光戦」。
今回の「春光戦」は、一人2句出しで、まず1句目で以下の10名で戦い、上位3人が2つ目の句で決勝を戦う。
◎題「桜」
○8位、村上健志(→敗退)
作者本人の説明によると、《昼夜の区別なく赤子が泣くなどということ》と。
夏井先生《題「花」から少し離れて「花曇」という季語と取り合わせた句。しかし少し説明的になっている。やはり映像化して欲しかった。》
↓(添削)
○9位、森迫永依(→敗退)
「学童終わり」という所、何が終わりなのかよくわからない。ま、普通だと学校が終わりその帰り道、とかになりますが。でもそれだと「花月夜」はもう夜だから、ちょっと違和感がありますね。でも作者によると「昔見た光景で、そういう夜に、子どもがチャンバラごっこしていたので美しく感じ、それをそのまま素直に詠んだ」ということでした。
夏井先生《「学童終わり」のところからはどうしても夕方を連想する。そうするとやはり時間の順逆を感じてしまう。時間ではなく場所などを言った方が良かったのではないかと思う。》
↓(添削)
○2位、千原ジュニア(→決勝進出)
なるほど、刑務所と桜の取り合わせ。ジュニアは桜を「仄白き」と感じた。当地の佐世保刑務所もその内外に桜が植えてあります。夏井先生は《異様に発光している桜をこう表現した。「仄白き」と余韻を残したのも良かった。》と言っておられました。
○最下位、的場浩司(→敗退)
なるほど、桜には陽と陰、両方のイメージがありますね。的場氏は夜桜に「我が運命、生と死」を問うた、と。「運命を問う」、「生と死を問う」、ダブり感が少しあるかな。
夏井先生《気持ちは分かるが、全体が観念的になってしまっている。「生と死も」とあるから「運命」は不要。夜桜の描写をした方が良い。》
↓(添削)
○7位、中田喜子(→敗退)
「羽音走りて」は水鳥の、でしょうね。そういう濠端に桜が咲いた、と。「濠の端の」の「の」は「初桜」に係る?それとも「濠端に羽音走りて」?
夏井先生《美しい景色と音が詠まれ、「は」「は」「は」の韻も良い。ただ小さなミスがある。それは「濠の端の」の「の」。》
↓(添削)
夏井先生《こうしておけばベスト3に入ったかも。》
○6位、犬山紙子(→敗退)
なるほど、桜の淡いピンク色を「むすめ(わが子?)のたましいのいろ」のようだ、と。
夏井先生《「たましいのいろ」は詩になっている。勿体ないのは「むすめ」の所。「むすめ」と限定しない方が良い。「子」の1字が良い。》
↓(添削)
○5位、森口瑤子(→敗退)
ああ、切ない句ですね。夏井先生は《「道」が気になる》というようなことを仰っていましたが、これは母と歩いた、ということですから「道」でなければならない。「道」とあるから光景になる。
添削は特にありませんでした。
○1位、梅沢富美男(→決勝進出)
(残るのは決勝進出の3位と決勝進出敗退の4位のみ。ここで3位は千賀健永氏と発表されました)
○4位、横尾渉(→敗退)
なるほど、本を読んでいた、ちょっと疲れてその冒険譚の所に栞を挿して外を見た、素晴らしい花月夜であった、と。
○3位、千賀健永(→決勝進出)
下は《こうしたら1位だった》ということだそうです。
◎決勝
★青光りせり750cc(ナナハン)に花吹雪 千原ジュニア
★風吹かば花の色なる城下町 梅沢富美男
※内、梅沢さんの句は以下のように添削されました。
夏井先生《梅沢氏の「風吹かば」が要らない。これよりは千原ジュニアさんのが圧倒的に良い。千賀さんのは言いたいことが思い通りにちゃんと言えている。》として、優勝は千賀健永。
◎次回の題は「スニーカー」