2/25NHK短歌。グッとくる瞬間「コンビニ」選者は岡野大嗣さん、ゲストは副島淳さん。司会は尾崎世界観さん。

【副島 淳さん】1984年東京都大田区生まれ、千葉県浦安市育ち、東京成徳大学日本伝統文化学科卒業。父はアメリカの俳優ウイリー・ドーシー、母は日本人。異母兄に元アメリカプロバスケットの高橋マイケル。身長195cmで大学ではバスケットボールに打ち込み、高校時代は全国高等学校総合体育大会全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会出場している。2019年より三遠ネオフェニックスの応援アンバサダーを務める。幼少期はハーフであることを理由に様々なイジメや差別を受けたことがある。祖母は三味線の師範代であった。既婚者で相手は一般人女性。司会の尾崎世界観さんとは小学校の同級生。短歌は初挑戦。

◎きょのテーマは「コンビニ」。例歌↓

★暗い顔してどうしたんアメリカンドッグをたいまつみたいに渡す 岡野大嗣

◎入選9首

★よがとけてコンビニだけがとけのこりかわらずにうるばくだんおにぎり 神奈川県海老名市 三須絵美

★コンビニの匂いにくじけそうだから35分ぶるぶる歩く 神奈川県 ひろせきょう

★コンビニに和菓子あるとう立ち寄れば店長丸き椅子抱いてくる 長野県長野市 堀 あき代

 ↑特選三席。作者の堀さんは95歳だそうです。

★コンビニのコーヒー買って丸と丸をぴったり合わすときかなしいね 滋賀県守山市 へそごま

★レジ横のホットスナック知った日のスカートの下ジャージのわたし 大阪府大阪市 吉野夏海

★歯ブラシも歯磨き粉もあるコンビニで歯間のネギを舌で撫ぜ取る 岡山県岡山市 雨坂 円

★初対面の人と並びてコンビニで同じ鳥山明を見ていた 山口県山陽小野田市 磯谷祐三

 ↑特選一席。

★真夜中にいないはずのきみがいたコンビニみたいに白くて眩しい 福岡県大牟田市 加藤 祐 
 ↑特選二席。

★金髪にしたって僕は箸の無いうどんを抱いて帰るんだろう 福岡県福岡市 つきこ

入選歌は「NHK短歌テキスト」5月号に掲載されます。次回は枡野浩一選、テーマは「はじめまして/こんにちは(または自由)」↓

◎「表現者の原点」副島さんの短歌。

★扉開き視界鮮やか胸躍り空間全てが僕のもの  副島 淳


その短歌のタネは↓

《コンビニという場所が幼少期から大好きだった。

お店に入ったら店内全てが一望できる空間、四季によって変わる商品、あの手この手で各コンビニがPOPにこだわったりしていて、見るもの全てが心躍る陳列棚。

大人になった今でもコンビニという全てが好き!

小さい頃、大人になって頑張ってお金を稼げばコンビニの商品全てが手に入るなんて到底叶うはずのない夢を本気で想っていた(笑)。

大手ショッピングセンターにはない密着感がたまらなく好き。》(副島淳)


 ※また、副島さんは《小学校の時、ルーツなどにより苛められたりすることがあって暗かった。でも中学生の時バスケを知り、自己表現が出来ているような気がして明るさが戻って来た。これが自分だと思えるようになった》とも言っていました。


 ↑を受けて岡野さんも一首↓

★コンビニを二十四億円で買う ぼくを眩しく匿(かくま)えるよう 岡野大嗣

◎「ことばのバトン」

 ↓(引き継ぐのはエアギタリスト宮城マリオさん)

 ※エア・ギターは、演技(パフォーマンス)の一つでギターの弾き真似。大げさな演奏する身振りと実際の歌唱や口パクによって構成される。日本では大地洋輔金剛地武志宮城マリオ名倉七海などが有名。宮城さんは、日本大学芸術学部音楽学科卒業。日本エアギター協会幹事長。


◎再放送は、3月1日(金)午後2:10〜2:35。