2/3NHKラジオ文芸選評(俳句)。兼題は「節分」、選者は小澤實さん。

◎今回、紹介された小澤實さんの俳句

★純白の常念をこそ初景色

★摩天崖発ちたるばつた光りけり

★さざなみにさざなみあらた花待てる

★御柱八十五度やなほ立てむ

★翁に問ふプルトニウムは花なるやと


◎入選句(一部、石井かおるさん選)


★節分や力士の髷に豆ひとつ(神奈川県  臼井重之さん)


★節分を過ぎて雪像作りかな(北海道  朱雨さん  52)


★節分やピアニカ吹いておにのうた(神奈川県  黒木洋明さん  56)

 ↑小澤實さんイチオシ作品。


★十粒の煮豆老母へ鬼やらひ(大阪府  島田和子さん  56)


★郷恋し節分は落花生だつた(東京都  渡辺貴子さん  48)


★節分の闇より猫の咀嚼音(大分県  樫の木さん  58)


★節分の鬼ノックして乳児室(茨城県  平嶋さやかさん  39)


★節分や目覚めの床のスクワット(東京都  田中和行さん  85)


★節分の焼おにぎりの網目かな(三重県  藤田ゆきまちさん  48)


★変声期らし節分の鬼のこゑ(長野県  村上佳乃さん  67)


★節分や大泣きの子はさらに泣く(愛知県  紅紫あやめさん)


★豆撒や五粒入り三角パック(東京都  冬魚さん  64)


★裃に火熨斗かけたり節分会(東京都  青沼まみさん)


★節分や我が家の鬼は交代制(島根県 そんなぢゅんこさん)


★節分や知らぬアイドル来る神社(東京都  音羽凜さん)


◎来週10日(土)は短歌。テーマは「保つ」、選者は野口あや子さん。投稿は、5日(月)午後11時59分まで。