2/4NHK俳句。題「入学試験」、選者は夏井いつきさん。


◎「凡人ピラミッド」


○ボンの段

お守りをにぎりしめつつ受験生 鳥取市 沢田美紀

②大丈夫お守り胸にいざ入試 島根県松江市 中村みまこ

③受験生忘れずに持つ御守りを 神奈川県横浜市 高橋 幸

御守りを鞄に付けて受験生 千葉県白井市 毘舍利愛子

⑤筆箱に御守りも入れ入試の日 千葉県白井市 毘舎利愛子


筆箱に御守りふたつ入学試験 東京都小平市 塚田見太

⑦受験子のお守り三つ入れて発つ 北海道岩見沢市 大澤桃空

⑧入学試験お守り三つポッケ中 兵庫県姫路市 福井七夫

持てるだけ守り身に付け受験生 神奈川県横浜市 柴土一廣


○半ボンの段

⑩お守りを首に鞄に入試の子 和歌山県紀の川市 中島紀生

鞄には御守七つ入学試験 三重県大都町 瀬川令子

入学試験忘れて行った守り札 熊本県山都町 山本真一


○脱ボンの段

⑬受験子の御守り三つ梅模様 京都府城陽市 山本政尋


◎季重なり、について。


    「季重なりが何故良くないか?季語は主役。その主役が2つあれば句の焦点がぼける。季語2つの効果的活用は高度な技術。」(夏井先生)

    ↓は、投稿句より例

A.降る雪や入学試験の遠き日よ 鹿児島県姶良市 押領司雅俊

B.雪道に砂広く撒く受験の日 北海道旭川市 礼斗健鈴

C.春雪のたつぷりと降る受験かな 神奈川県横浜市 込宮正一

D.入試の夜雪舞う宿で雑魚寝せり 京都府 昭

   「Dは難しい。どちらとも言えない。もし直すとすれば、入試を主にして↓」(夏井先生)

★雪の宿に雑魚寝す入試前夜かな


◎特選6句

★受験子をスーツケースと待つ図書室 埼玉県 千歳みち乃

★二日目は居らず隣りの受験生 東京都調布市 ハードエッジ

★入学試験果つや起立も礼もなく 大阪府豊中市 葉村 直

★入学試験消しゴム着火しさう 岡山市 彼方ひらく

★入学試験済んだ晴天だったのか 岡山県浅口市 白神 公

★野球部は雪かき入学試験の日 島根県松江市 GONZA


特選句及び佳作は「NHK俳句テキスト」4月号に掲載されます。次回から第1週目の選者は堀田季何さんになります。

次回、堀田季何さんへの投稿は↓

◎「0(ゼロ)から俳句」は、松山を吟行して俳句を詠む。

★戦国のままの狭間を通るは春一番 青山ネモフィラ(中西アルノ)

★春暖にふわりクレープの焼きあがる 同上

★寒明けや旅路の素足をいやす道後(足湯) 同上


◎再放送は、2月9日(金)午後2:35〜3:00。