12/14プレバト。名人・特待生だけの昇格試験。題「小さい手」

子どもの俳句だと、どうしても「小さい手」が詠まれる。もはや「小さい手」は究極の凡人ワード。その「小さい手」で詠めという。凡人ワード査定は今回で第3弾。

(以下、放送順)

◎特待生5級・水野真紀

★冬うらら小さな手に砂の地球

   ※小さな子どもの砂場での遊びですね。水を含ませて丸いお団子を作ったか、それを作者は「砂の地球」と見立てた。読者は「砂の地球」という言葉から、今の国際情勢からいろんな空想もしそうな句。
 しかし、中七から下五への不自然な句跨り、よくこういう、文字通り破調の句がよくプレバトには出てきます。字数が合えばいいというものじゃないのですがね。さて夏井先生の査定は?

夏井先生の評価のポイント《季語「冬うらら」との取り合わせの是非》

      ↓(査定)

《現状維持》⟵《深い意味がある句?》=《もし「砂の地球」に深い意味を持たせているのなら「冬うらら」は甘過ぎではないだろうか》

      ↓(添削)

▲泥だんご光れ地球の冬うらら

◎特待生3級・犬山紙子

★冴ゆる夜やコントラバスに小さな手

   ※ああ、なるほど。犬山紙子さんのご主人はコントラバス奏者。お子さんがコントラバスに手を触れている。ただそれだけの句のようですが……。

 作者によると、子どもさんがコントラバスに触れたら思いがけず大きく響いた、ということのようでした。ああ、だとすればそれを書いたら良かったかも、ですね。


夏井先生の査定のポイント《中七の助詞「に」の是非》

      ↓(査定)

《現状維持》⟵《音が鳴っているの?いないの?》

      ↓(添削)

▲子の指や冬のコントラバスぼぼん

◎永世名人・フルポン村上(句集完成まであと17句)

★レノン忌や小さき手にまだ利き手なし 

   ※ああ、「レノン忌」、レノン忌は12月8日、12月8日は開戦日でもある。小さい子ども(幼児)はまだ利き手が決まってない、という句。

    ↓(夏井先生の査定)

《ボツ!》⟵《レノン忌は12月8日、やはり開戦日とどうしてもリンクし、反戦と平和を祈ることに思いが走る。これからの平和は子どもの利き手にかかっているのだという発想と思いが欲しいところ》

     ↓(添削)

▲レノン忌やまだ利き手なき小さき手

※参考になるかどうかは分かりませんが、原句と添削句をまとめておきました。


★冬うらら小さな手に砂の地球 小野真紀

      ↓(添削)

▲泥だんご光れ地球の冬うらら


★冴ゆる夜やコントラバスに小さな手 犬山紙子

      ↓(添削)

▲子の指や冬のコントラバスぼぼん


★レノン忌や小さき手にまだ利き手なし  フルーツポンチ・村上

     ↓(添削)

▲レノン忌やまだ利き手なき小さき手


 ※うーん、添削になっているのだろうか、というのが正直な感想です、私は。


◎次回の題「号外