11/30プレバト。3人だけの昇格試験。題「万国旗」。特待生3級・森迫永依、名人7段・森口瑤子、永世名人・フルポン村上。

 (左から、永世名人・フルポン村上、名人7段・森口瑤子、特待生3級・森迫永依)

 ※フルポン村上は句集完成まであと17句。森口は秋のタイトル戦「金秋戦」では3位(村上は4位)、森迫は「金秋戦」優勝者。以下、放送順。


◎特待生3級・森迫永依

★万国旗小春の影を落としけり

    小春日の万国旗。陽射しは温かく明るい。当然旗それぞれにはその影も出来る。その影に着目したのは、現在の国際情勢が念頭にあったかもしれないですね。いい句だと思います。


夏井先生の評価のポイント《下五の「落としけり」という表現の是非》

    ↓(査定)

1ランクアップ。夏井先生《よく勉強している》。


    大体は私の書いた通りの評。ポイントについては《「けり」を正しく使っている》とのことでした。

    森迫さん、特待生2級に。


◎名人7段・森口瑤子

★冬虹のかけらとなった万国旗

 

    万国旗のはためく空に冬の虹。その虹のかけらが万国旗になった(ように見えた)、ということでしょうね。虹も見えるし万国旗も見えるし冬の青空も見える。いい句のように思いました。


夏井先生の評価のポイント《中七の「かけらとなった」という表現の是非》

    ↓(査定)

現状維持。夏井先生《ちょっとボンヤリしてる》


    夏井先生には《ボンヤリしている》と映ったようです。《「溶ける」とか他にいい表現がなかったのだろうか》とも。で次のように添削。

▲冬虹に溶けて万国旗の残像

    正直「えっ!?」と思いました。「溶けて」まではまだいいとして「残像」とは?! 作者には万国旗もハッキリ見えていたはずだし本人も確かにそう言っていたように思います。


◎永世名人・フルポン村上(こちらの査定は句集掲載可か否かという査定)

★万国旗隠し持つ手の如き鵠(くぐい)

    ははあ、「鵠」は白鳥を意味する大和言葉ですがそれほど一般的ではない言葉。「隠し持つ手」というのは面白い。以前長崎県の俳句大会で「春雷やこけしどこかに手を隠し」という俳句にお目にかかったことがありますがこの発想に近い。さてさて夏井先生の評価は?

 ↓(査定)

ボツ!夏井先生《ちょっと逃げた?》


夏井先生《この句の解釈にはだいぶ時間を要した。「鵠」は白鳥のことだがここはやはり「白鳥」と描いた方が良い。内容については、白鳥が羽を広げる形のイメージと万国旗を架けるときのイメージを重ねたのだろうと思った。チャレンジは認めるがやや日和見的》

    ↓(添削)

▲万国旗抱くか白鳥の羽撃(はたたき)

 夏井先生、3人について《みんな偉い。自分の現状に甘えないで、より先を目指している。素敵な楽しい時間だった。みんなありがとう》と高く評価。


◎次回の題は「お弁当」。