9/7プレバト。題「エレベーター」。

(才能ランキング)和田アキ子、秋元真夏(元乃木坂46のメンバー)、松倉海斗(Travis Japan)、斎藤司(トレンディエンジェル)。

 ※和田は才能ナシからスタートし、今回が8回目。才能アリも2回経験済み。秋元は初挑戦で才能アリ1位を獲得した過去を持つ。松倉は作詞作曲が趣味なので言葉には自信の表情。斎藤は前回才能ナシ最下位。別の番組で夏井先生にほめられ自信をつけて戻ってきた。

(昇格試験)特待生5級・勝村政信、名人4段・皆藤愛子。

(番組の〆に相応しい句か否か)特別永世名人・ 梅沢富美男。


(以下、放送順)


◎才能なし3位、松倉海斗、30点

★秋涼しハンカチ社員笑み浮かべ

   なるほど、ハンカチの似合う社員の涼やかさ、ですかね?題のエレベーターは出て来ませんけど。

   「季重なり」、「ハンカチも夏の季語」、「笑みは浮かべるもの」などの指摘が梅沢さんからありました。

   夏井先生は「秋のハンカチ」として使おう、として次のように添削されました。

▲エレベータに秋のハンカチ使わざり

◎才能あり2位、和田アキ子、70点

★NHKホール 迫り上がる良夜

   和田アキ子さん、10月下旬にNHKホールにて今年のラストコンサートを予定しているそうで、その事に想像を膨らませて作ったそうです。「良夜」がいいですね。もちろん直しはなし。


(ここで、1位は斎藤司さんと発表)


◎才能なし最下位、秋元真夏、10点

★若煙草纏いし君に気もそぞろ

   季語は「若煙草」のようですが、「若煙草」は収穫されたばかりの煙草の葉(煙草はこの若煙草を干して乾燥させてから煙草を作る)。

   で、この句は、〈若煙草を纏った君に気もそぞろ〉という風に書いてあります、笑。

   もちろん作者にはそういう意図はない、笑。作者によると、〈エレベーターに乗り合わせた人に煙草の匂いがして、それが大人の魅力のように感じた〉というような感じだそうです。

      ↓(添削)

▲嗅ぎ慣れぬ秋の大人の煙草の香

◎才能あり1位、斎藤司、72点

★小さな手2階ボタンに届く秋

   ああ、これ、いいですね。子供の手が小さくて以前は届かなかったエレベーターの2階ボタンに届いた、というのです。

   斎藤氏の娘さんは現在5歳だそうで、斎藤氏の父親としての喜びに溢れています。もちろん直しなし。


◎(昇格試験)特待生5級・勝村政信

★この階で降りればいいのか鬼灯め

   「この階で降りればいいのか」は、何かの理由でそう思った、ということは分かるような気がしますが、「鬼灯め」というのはなんでしょう?

 作者の説明《鬼灯は死者の魂を導く提灯。エレベーターには人生を導くものがありそうな気がする。鬼灯の灯りが点いてそこで降りる。人生の決断。》


夏井先生の評価のポイント《中七「降りればいいのか」の口語の語り、下五「鬼灯め」という硬い表現の是非》

   査定は《現状維持》《表現者っぽくなってきたが、なんか言い足りないところがある。》

 ↓(添削)

▲この階で降りるか鬼灯を灯して

◎(昇格試験)名人4段・皆藤愛子

★閉ボタン連打秋夜のエレベータ

夏井先生の評価のポイント《上五「閉ボタン」から始まる語順の是非》

     ↓

結果《1ランク昇格》《カメラワークが効果的。理由の分からない焦燥、不安、秋愁。直しなし。》


◎(番組の〆に相応しい句か否か)特別永世名人・ 梅沢富美男

★白桃や車いす用ボタン押す

   う〜ん。車椅子の人が白桃を大事そうに持ってて(大概は膝の上か)、車椅子用のエレベーターの階ボタンを押す、という光景のようですが。

 白桃を落とさぬように気をつけながらの動作、という点が大事のようですから「白桃や」と切るのではなく白桃を下の方に続けたいところですね。


   ↓(査定)

《ガッカリ》《優しい句だが、何故「や」で切る?!切れすぎ。白桃が車椅子の人と一緒に存在する絵にすべし。》


   夏井先生、梅沢さんには厳しいですね。でもこれはやはり仕方ない。

   ↓(添削)

▲桃抱いて車いす用ボタン押す

◎次回の題は「夜食」