7/17NHK短歌。題「デート」。選者は江戸雪さん、ゲストはゆうちゃみさん、司会は星野真里さん、レギュラーのカン・ハンナさん。


※小買い物に出ていて途中から。

【ゆうちゃみさん】本名は古川優奈(こがわゆうな)。2001年大阪生まれ。2014年に「東京ガールズオーディション」のファイナリストに選出されたことをきっかけに、モデルとして活動開始。2020年頃からタレントとしても活動。

◎入選歌

★妻とただ近所を歩くデートなり月もないのに綺麗でしたよ 大阪府枚方市 久保哲也

 ※↑ゆうちゃみさんの特選予想歌。江戸さんの特選三席

★昇つても森しか見えない観覧車からお互いの森を見てゐる 京都府京都市 いわこし

 ※↑星野真里さんの特選予想歌。

★マーメイドスカート揺らし水族館魚ばっかり見ている君と 滋賀県大津市 近江菫花

 ※↑カン・ハンナさんの特選予想歌。特選一席

★君の横は落ち着くねって言ったから私は落ち着かなくなりました 愛知県名古屋市 宮前美緑

★冬やのにあほちゃうのって言いあった展望台のソフトクリーム 神奈川県横浜市 久藤さえ

★待ちきれず丸を付けたり輝きを放つアラビア数字の羅列 東京都世田谷区 長井めも

★単線の電車は運ぶうらうらと君の座りし跡の日だまり 群馬県桐生市 村松正敏

★さっきまで笑ってたのに地下鉄の窓はさびしい顔を映して 群馬県前橋市 ナカムラロボ

★恋の花を一目見たくて訪れた美幌峠に黒百合の咲く 茨城県那珂市 小野瀬 壽

 ※↑特選二席


「恋の花、美幌峠、黒百合と来れば、戦後すぐの『君の名は』の1場面」(江戸雪さん)


「この歌は昭和45年春に北海道の美幌峠を訪れて黒百合の花を初めて見た時の感動を詠んだものです。子供の頃ラジオで聞いた「黒百合は恋の花、愛する人に捧げれば二人はいつかは結ばれる・・・」という歌の黒百合が旅先の美幌峠に咲いていたのを見てとても嬉しかったです。」(あるブログで、作者本人の弁らしきものを読みました)


入選歌及び佳作は「NHK短歌テキスト」9月号に掲載されます。現在募集中の江戸雪さんへの投稿↓

◎「選者のはなし 恋をしたなら」での短歌↓

★かたたんとスタッカートのヒール靴ふとあやうくて君に会いたい 野口あや子

野口あや子さんは、1987年岐阜県生まれの歌人。35歳。「未来」「幻桃」短歌会所属。上の短歌は歌集『夏にふれる』より。短歌研究新人賞(2006年)、岐阜市芸術文化奨励賞(2008年)、現代歌人協会賞(2010年)。


「かたたんとスタッカートの」の語感でハイヒールで歩くときのつまずきそうな感じを出している。「あやうくて」より、ハイヒールに慣れない歩きづらさと不安な気持ちも表している。「会いたい」だから、デートの前。


◎「恋バナ短歌」では、ゲストのゆうちゃみさんのエピソードを元に短歌を作る。


「ドライブデートが多い。ドライブデートは相手の方との距離が近く、緊張する。おめかしにも気合が入る。メイクはやや薄目。前髪を作ったりする。帰りたくないと言い続ける。笑」(ゆうちゃみさん)

★ギャルメイク右の顔だけ薄くなる真夏の君を助手席から見る カン・ハンナ 

  ↓(江戸雪さんの添削)

★ギャルメイク右の顔だけ薄くなる真夏の君を見てる助手席
★助手席のドアが重くて開かないと言い訳をするデートの終わり 星野真里

  ↓(江戸雪さんの添削)

★助手席のドアが重くて開かないと言ってみたってデートの終わり

★いま君の、いや僕たちのさびしさは月を指さしながらかさなる 江戸 雪 

◎再放送は、7月22日(金)午後2:10〜2:35。