第68回長崎原爆忌平和祈念俳句大会の結果。(8/9長崎新聞より)。

・同大会は1954年に始まり、毎年被爆地長崎から、俳句を通して平和祈念の灯火を掲げてきた。

・実行委員会(倉田明彦大会会長)主催、長崎新聞社共催

・一般の部217人、764句投句、ジュニアの部208人、360句投句。

・一堂に会しての開催は中止。

一般の部

大会大賞 

★被爆図を抜けて蛍となる少女 鳥取 渡辺をさむ


長崎県知事賞 

★黙祷の影に加わる揚羽蝶 大分 坂田正晴


長崎県議会議長賞 

★夏蝶の記憶ガラスの音が降る 長崎 藤澤美智子


長崎県教育長賞

敗戦日いのち一つの傘寿かな 東京 赤澤敬子 


長崎新聞社賞 

★被爆七十五年『原爆俳句』上梓して重し 長崎 横山哲夫 

現代俳句協会賞 

★長崎忌十四の少年だった僕 福岡 中村重義


新俳句人連盟賞 

★生きてあれ生きてあれよと蟬の声 福岡 中村重義


西九州現代俳句協会賞 

★八月のどのページにも火の臭い 鳥取 渡辺をさむ 


口語俳句振興会賞 

★桑の実を噛んで老いゆく不信の世 和歌山 櫻井久子


 ◆長崎平和推進協会賞

★夏の蝶風にあの日の火の記憶 宮崎 桑原淑子 


優秀賞

★あの日の水凹むほど呑む蝶のいて 長崎 小山 淑


優良賞

★ゴム跳びのあの子のかけら又八月 長崎 小川裕子 

★原爆忌何も映さぬ鏡あり 福岡 山本則男


ジュニアの部】 


大会大賞

★水とうを垂直にして飲んだ夏 荒尾市立代見中2年 石橋正教


長崎市長賞 

★原爆忌手ですくいとる重い水 長崎市立淵中3年 鍵 千咲姫


長崎市議会議長賞 

★教科書にたった三行原爆忌 長崎県立長崎西高1年 川原未夢


長崎市教育長賞 

★空のいろ溶けたラムネの瓶のいろ 長崎市立淵中3年 柳田継互


長崎新聞社賞 

★麦匂ふ村に被曝の碑の建ちぬ 愛媛県立松山東高3年 山根大知


長崎県文芸協会長賞 

★語り部から受け継ぐ平和パズルのピース 長崎市立淵中3年 大川真滉


長崎の証言の会賞 

★昭和の日戦争知らぬ罪を知り 長崎市立淵中3年 原田晋之介 


長崎如己の会賞 

★シャーペンを止め顔上げ思う長崎忌 長崎市立淵中3年 沖中陽音


長崎県被爆者手帳友の会賞 

★原爆忌地球はあの日を覚えてる 長崎市立淵中3年 川添男丸


長崎キワニスクラブ賞 

★千羽鶴と祈りを重ね折り 長崎市立淵中3年 吉岡優里


優秀賞 

★秒針のゆっくり進む長崎忌 愛媛県立松山東高1年 宇都宮駿介


優良賞 

★起き抜けの心臓しづか原爆忌 愛媛県立松山東高3年 山根大知

★ケンカした友にラインす原爆忌 愛媛県立松山東高1年 谷口春菜