4/18NHK短歌。題「心」。選者は大森静佳さん。ゲストはお笑い芸人の東京ホライゾン。司会は有森也実。
❍冒頭の短歌
▪️心底と言うとき急に深くなるこころに沈めたし観覧車 大森静佳
「心底と言うとき急に深くなるこころ」その心に「沈めたし観覧車」 、私にはよくわかりません🙇。こういう短歌を詠む人がどのような短歌を選ぶのだろうか。
◎入選9首
▪️制服が学校に行く朝ごとにコインロッカーに心預けて
▪️足裏に心が落ちてきてしまい一歩も歩くことができない
▪️青ざめた心臓盗みだすようにこじ開けていく生牡蠣の殻
↑特選三席。
▪️木も空も見上げるたびに遠くなる秋のこころはサイコロの一
↑特選ニ席。
▪️心にもないことを言うとき君の目はうつくしい犬かきをする
▪️選択肢全てに丸を付けて出すKが自殺を選んだ理由
↑特選一席。
▪️心臓に毛が生えていて春風にそよげば君の町を歩ける
▪️がらんどうを確かめられた夕暮れの郵便受けのような心地す
▪️天地無用の荷物のように雪の日はこころが縦に置かれたがって
いや〜、みんな深刻そうな歌ばかりですが、なかなか難しい短歌ばかりです。「心はコインロッカーに預けて学校に行く」の?「青ざめた心臓を盗みだすように牡蠣をこじ開ける」のね、「秋のこころはサイコロの1 」?「君の目が犬かき」、「心臓の毛がそよぐ」😄、「空っぽの郵便受けの気持ち」とは?「こころが縦に置かれたがっている」?…ちょっと解説が難しいものばかり。想像力、理解力、語彙力、表現力、いずれも私の手におえません、です。
入選句と佳作は「NHK短歌テキスト」6月号に掲載されます。
次回の大森静佳さんへの投稿
◎「今読みたい短歌」
▪️紫陽花の こころにけもの道がありそこでいまだに君をみかける 千種創一
紫陽花の坂道を歩いているのでしょうか。そして「自分のこころの中にもけもの道がある」そして「そこでいまだに君をみかける」と言う。 私はあまり読みたいとは思わないなあ。内容はとてもシュール。こういうことをもっとわかりやすく詠まれているものならばおそらくかなり読みたいと思うものだろうと思う。こういう内容を詠んだ短歌はあまりないですからね。でもやはり今日の入選句もそうですが比喩があるいは比喩的表現がどうも飛躍に過ぎるような気がしました。
◎「大森先生の改作コーナー」。添削ではないようです。どういうことか?取り上げられた短歌↓
▪️心から言葉が見える不思議なりじっと見ており君の瞳を
あ、これはわかりやすい。「不思議なり」は要らないように思う。
大森さんの解説「話さなくても君の瞳から心が伝わる不思議、それを感じた瞬間」
改作ポイント①=相手の心を外側から描こう。言葉を言いかえ季節と場所を描く。
↓(改作)
▪️君の瞳(め)にうつる心の饒舌を春のベンチにじっと見ており
はは〜、どうしてもわかりにくく作りたいわけねえ。原歌が私はいいように思いますけどね。大事なのは、心、心、心、心。
改作ポイント②=自分の心を内側から描こう。「不思議なり」を実感で詠む。
↓(改作)
▪️何もかもわかってしまう 向き合えば君の瞳(め)に濡れた心が見えて
❍選者のメッセージ=「心が見えるように詠むには、心の内と外から光をあててみよう。
❍再放送→4月20日(火)午後3:00〜午後3:25。
❍来週(4/25)のNHK短歌→題「教室」。選者は佐伯裕子さん。ゲストは小島よしお、小澤愛実。テーマは「教室」。司会は小沢一敬。