4/18NHK俳句。題「日永・遅日」。選者は岸本尚毅さん、ゲストは落語家の金原亭馬治さん。司会は中田喜子さん。

❍冒頭の俳句

▪️サンフランシスコの永き日なりけり 岸本尚毅


❍今年度の岸本尚毅さんのテーマは「俳句と想像力」だそうで、特に今日のテーマは「時間と想像力」。例句に、

▪️遅き日のつもりて遠きむかしかな 蕪村


遅き日が積み重なって、「遠きむかしかな」と。「遠きむかしかな」は、遠い昔のことを思い出す、ということですかね。


◎入選9句

▪️珈琲と植物図鑑窓日永 埼玉県北本市 長束都黄


ゲストの金原亭馬治さんの特選でした

▪️酔うてゐる遅日の交差点あたり 東京都武蔵野市 宮本 択


↑岸本尚毅さんの特選三席

▪️木を抜けば頭に穴の開く日永 神奈川県横浜市 丹羽口憲夫


 ↑落語の「あたま山」をベースにした俳句。落語「あたま山」については↓をどうぞ。

http://rakugoarasuji.jugem.jp/?eid=10#gsc.tab=0

この句は岸本尚毅さんの特選ニ席でした。

▪️旅慣れぬ母娘三人暮遅き 岐阜県高山市 大下雅子

▪️象鯨鳴きかはしをり日の永し 静岡県静岡市 宮崎 泉


↑こちらは、伊藤若冲の「象と鯨図屏風」からの発想。

▪️四歳と七十歳の暮れかぬる 兵庫県明石市 酒井健次


↑岸本尚毅さんの特選一席

▪️モジリアニの絵に首まげる日永かな 奈良県斑鳩市 内田良平


はは、日永の美術館ですね。モジリアーニの絵は有名↓こんな感じ

みんな、女の人の首が曲ってます、笑。この句が私の今日の特選です😀。

▪️日永とて名もなき家事に暮れゆけり 和歌山県紀の川市 柚木みゆき


あら偶然、先日の長崎県春季俳句大会に「日脚伸ぶ名もなき家事を一つづつ(西 史紀さん)」というのがありましたね。家事は種種雑多、これをして、とは言い難いですからね。「名もなき家事」とは言い得て妙です。

▪️暮遅し端より乾く水溜り 沖縄県宜野湾市 筒井慶夏


↑いかにも俳句という句です。水溜まりが少しずつ乾いて小さくなっていく様を「端より乾く」と表現。この句は中田喜子さんの特選でした。


入選句と佳作は「NHK俳句テキスト」6月号に掲載されます。


次回、岸本尚毅さんへの投稿

締切が午後1時となっています。先週その日の夜12:00まで出せばいいやと思ってましたら午後1時でした❗😭。


◎「岸本尚毅の添削道場」


中田喜子さんとゲストの金原亭馬治さんが作った日永の句と投稿者の中の1句を岸本さんが添削するコーナー。

❍中田喜子さんの日永の句

▪️永き日の大黒天の淡き影 中田喜子


↓こんな感じですかね。

よく出来ている俳句だと思いますが、岸本さんはどのように添削されるでしょうか。

季語を「や」で大きくした上で大黒天を主に打ち出し「淡き影」と終わるのではなく「影淡く」と柔らかく終わる。

▪️永き日や大黒天は影淡く


❍金原亭馬治さんの日永の句

▪️タクアンと番茶飛び交ふ花筵 金原亭馬治


ここ、見逃しました〜😭

どなたかどのように添削されたか教えて下さい🙇。確か人の様子がもう少しわかるように添削されたのではないかと…。


❍一般投稿者の中の1句

▪️永き日や巡礼向かふ尚一寺


「巡礼向かふ尚一寺」が意味の被りの印象がある。「向かふ」を消してみよう。「尚」はひらがなの「なほ」がいい。

▪️永き日をゆく巡礼のなほ一寺


❍再放送→4月21日(水)午後3:00〜午後3:25。


❍来週(4/25)のNHK俳句は、題「草餅」。「NHK俳句部」学校の部活動。部活の顧問は櫂未知子さん。部長は塚地武雅さん。生徒役はいとうまい子さん。