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🔵10/24第一回佐世保俳句大会4️⃣
🔵佳作賞24句
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★語り部の十五の夏や原爆忌(西史紀)

★啓蟄やみな換へて行く置き薬(高永久子)

★廃船を葬ふる火柱磯晩夏(はた先四十三)

★母の日や口を大きく描かれをり(林貴美子)

★妻と来て万緑に食ふにぎり飯(羽辺泰男)

★赤牛のかたまり歩く大夏野(森謙二郎)

★園丁が来て噴水を立ち上げぬ(高田緑風)

★陶展の標となりて花菖蒲(石田明子)

★はたと止む朧の町の救急車(植松シズ)

★早苗饗や女ばかりが盛り上がり(永田たみ子)

★棹さして史跡を語る船遊び(浜崎芳子)

★浜おもと四代つづく子沢山(松本裕子)

★縦縞といふ柄を持ち発鰹(松本裕子)

★日照雨きて彩り深む花菖蒲(川部舒子)

★しめこみの博多山笠街動く(小田恵子)

★兄に火を点けてもらひし庭花火(赤城正信)

★玩具箱ひつくり返し梅雨明けぬ(常盤しづ子)

★十一時二分知らぬ男の子の大昼寝(横田弘子)

★青々と梅雨に入りたる山河かな(吉田スミ)

★炎昼やしばし時間の止まりたる(松永マサ子)

★灯台は父なる標雁渡る(湯川京子)

★救助艇ごしごし洗ふ雲の峰(眞渕富士子)

★片陰に大工の道具寺普請(永野𤄃子)

★お座りの出来て甚平似合ひます(永田桃花)

以上入賞句でした。その他たくさん選者選による入選句がありますが割愛させていただきます。

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村上護著「きょうの一句」より。11/7。

★冬となり光の中のきつね雨(長谷川双魚)

*「きつね雨」というのは俗に言う「お天気雨」のことですね。私は「日照雨」と書いて「そばえ」というのが好きなんですけどね。
ここでは「きつね雨」が使われています。「きつね雨」は
「狐の嫁入り」の別の言い方ですが、元々日本の各地に伝わる怪異談から来た命名ですね。いずれも伝承上で人間を化かすといわれたキツネと密接な関連があるようです。
晴れていても雨が降りキラキラ光る感じがよく出ている句ではないでしょうか。

*長谷川双魚=1897~1987。岐阜県生まれ。「雲母」同人。「青樹」主宰。句集「風形」「ひとつとや」など。

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明日(11/8)の「きょうの一句」は

★初しぐれ病む身がおもふ人の上(石川桂郎)

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