進路相談をされた時、よくある質問が
「自営業をやることを、一番最初に考えたのはいつですか?」
というものです。
やろうと決断した時ではなく、一番最初のきっかけということなので、
「一番最初に考えたのは4歳か5歳」
と答えると、とても驚かれます。
そして「そんなに小さな時から将来の事を考えていたんですね。私は何も考えてませんでした。」
と言われるのがよくある流れです。
4歳か5歳というのは人生の一番遠い記憶で、当時家の1階が仕事場(当時はまだ不動産屋ではありませんでした)で、2階と3階が住まい。
そして家に入る入口と仕事場の入口が繋がっていました。
当時は父が入口付近で仕事をしていて、母が奥で仕事、祖父がたまに手伝っていて、私が保育園から帰ってくる時は仕事場を通って家に入っていきました。
八百屋や魚屋の子が、店を通って家に入るイメージです。
当然仕事に対する意識も小さい時から芽生えます。
毎日両親が仕事をしているのを目の当たりにしてから家に入るので、もはやスルーする方が難しいのです。
これは将来を見据えていたというより、環境の問題です。
誰しもが同じ環境であれば、同じように感じたでしょう。
仕事というのはサラリーマン家庭で育った子供だと、子供の頃はなかなか想像しにくいと思います。
マンションに住んでる友達の家で、友達にお父さんの仕事を聞いてもよく分からないと言われ、お父さんが帰ってきたので直接聞いてみましたが、丁寧に説明してくれたものの、結局自分も理解できませんでした。
(実際に目の前で見て、かつ分かりやすい仕事でないと、子供では理解できないですね)
でも明らかに良い暮らしをしていたので、サラリーマンは良いなぁと子供ながらに思ったのは凄く覚えています。
ただサラリーマン家庭で育った場合、自営業を必要以上にリスクだと考えていたような気がします。
実際起業したり独立する人は親も自営業の場合が多いそうです。
子供の頃の環境が与える影響力はとても大きいと改めて感じました。