思ったより好評のPebyの裏側

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9/4(金)
おはようございます。
取引先の会社宛に手紙を出すとき、宛名の最後に「御中って書いといて」と指示を出され「want you」と書いたことがある米倉です。


『白河(松平)の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき』


今日は、社会の授業です。


【日本は1億総貧困時代へ?】
歴史の授業で登場する江戸の三大改革をご存じですか?


①享保の改革(徳川吉宗) 

②寛政の改革(松平定信)

③天保の改革(水野忠邦)

これらの改革名と中心人物は、中学生のテスト対策の必須項目です。



しかし、本当に「歴史」を学ぼうと思えば、名前や年号には何一つの意味もありません。


大事なことは「それが今の世の中とどう繋がっているのか」です。


さらに「どんな背景」で「どんな目的」で「どんな知恵」を使って、そう動いたのかを知ることだと思っています。


そして、そこには「正解」はありません。


「もしあのとき、こうだったなら歴史はどう変わっていたんだろう」そういうことを考えさせるのも、また「勉強」なんですね。




今日はせっかくなので、先の三大改革の中でも悪名高き?「田沼意次」という人物に触れたいと思います。


彼は、江戸時代の後期、それまでの「農耕が大切」に反して、「いやいや、お金の時代だよ」という施策で、江戸幕府至上最大の172万両(2000億円超)の備蓄金を残しました。


経済の観点からいうと、スーパー政治家です。


一番有名なのは「株仲間」による、運上金、冥加金の徴収。


それまで、幕府の収入は年貢だけでした。


でも株仲間(同業者の組合)に対して専売特権を与え、その見返り?にお金を徴収して、新たな収入を生んだんです。


こうしてまず、幕府をお金持ちにします。


そうして通貨を安定させてから、町人のお金で農地の改革を図ったり、農民、町人に出資させ、困窮する「藩」への貸し付けなど徹底した「お金中心の政治」を貫きました。


また、鎖国制度を緩めて、長崎貿易を奨励し、海外の技術の導入を行なったのも、実はこの時期です。


他には、足軽身だった「平賀源内」を登用し、蘭学を発展させたり。


実は“土用丑の日”もこの時期なんです。


杉田玄白や前野良沢の「解体新書」などが生まれたり。


士農工商の枠にとらわれず、実力主義で国はどんどん活性化されていきました。


この活性化で、文化・教育が発展していったんですね。


僕が特に注目しているのは、「士農工商」が緩んだことで、町人たちの「教育熱」が上がったことです。


寺子屋の発展など「誰にでもチャンスがあるなら!」という風に、人の気持ちが「勉強」へとつながっていることを表しています。


社会の活力が「勉強」へのモチベーションを生んだんですね。




しかし、そんな「田沼時代」にも終わりはありました。


経済がどんどん成長していく中で横行していく「賄賂」や、天明の大ききん、百姓一揆の増加などが原因で失脚します。


「お金が大切」の改革から、今度は「ルールが大切」の松平さんの改革に移行していくんですね。


風紀委員会をつくろう、農耕の大切さを思い出そう!


そして・・・幕府の財政は元に戻り、松平さんは見事に「田沼時代」の貯金をあっと言う間に食いつぶしました。



「自由」による活性化→そこでうまれる「格差」→それを止めるための「清貧策」


そして、平等かつ誠実な「貧しさ」を求めて、どんどん国が貧乏になっていく。


歴史はまさに繰り返していますね。


今の日本の状態に驚くほど酷似しています。


この先「どうなるのか」ではなく「どうしていくのか」という意識で取り組むことが、歴史を学んできた意味だったりします。


せっかく先人が教えてくれるので、この先の教育の在り方のヒントにしたいと思っています。


【今日の質問】
好きな歴史上の人物は誰ですか?
その人の、どんな「知恵」に魅力を感じますか?


今日も1日、よろしくお願いしますー!