ようこそ

マイ フジヤマダイアリーへ・・・。



こんなピースも今のうちだけ・・。

あはは。

すでに標高3000 mあたり。

X-girlのゴアテックスのジャンパーが大助かり。

息が白い。

ほんの少し 

もうやだな・・。

とか 

なんだこれ・・。

とかという、自問自答を始め出す。



急な上り坂も飽きてはいたけれど、こんな道ありですか!!!

となってきます。



雲の上

雲海

雲の上から見れた景色は財産かもしれない。



空と光の織りなす色彩は言葉にたとえられないし

そこには喜びも癒しも悲しみも寂しさも戸惑いも憂いも

過去に忘れてきてしまったものや

過去に置き去りにしてきたものがある様な気がした。



えっ?宿?

とってない・・。

夏休み前だから・・・と思って登ったけれど以外に人多し。

団体様 多数。

富士登山の案内人はいったいこのシーズンに何度山頂への往復をするのだろう。

と考える。

なんにせよあたしには無理だ。(笑)

山小屋は容赦ないと小耳にはさみ、携帯を取り出す。

おおおおおおおおっっっっっっっ!!

電波が入る!!

「あのー今8合目手前の東洋館なんですけど・・。」

と本8合目近くの元祖室という山小屋に予約を入れる。

あと1時間半ですね!!って(笑)

だいたい6時半だから8時くらいか・・。

今日のゴールは。



見えてるんです。

ジグザグの向こうに明りが見えているのにいくら歩いてもつかない。

これまた人生そのもだなぁと・・。

近道なんてないんだよ。って。



さすがに寒さに参ってダウンを出しました。

しかし本当に歩いても歩いても小屋につかない。

太子館についた時は涙出そうでした。



蓬莱館から白雲壮までが遠いのね。

今日という日に終わりは来ないのかと思いました。(笑)

やや重くなった足をどうにか引っぱり上げながら

到着しました!!

元祖室ーーーーーーーーー!!

かなりの寒さ、午後9時過ぎ。

って1時間半ちがうじゃんか!!ってつっこみを自分にいれました。







元祖室では危うく宴会を開きそうになりました。

丁寧な対応で迎えてくれました。

なんとここはスマスマでキムタクと草彅君が泊ったところみたいです。

良く見ると多くの芸能人のサインが!!

おかしいなぁ、我らのニートビーツのサインがない・・。

ここじゃなかったんだな・・、と一人思いふける。


どこだ、どの山小屋だ。

リーゼントと革ジャンに着替えた山小屋は・・。


室のスタッフは皆若くてまさか標高3200mでハードコアパンクの話題で盛り上がるとは

思いもしませんでした。(笑)

あのままみなさんと朝まで飲んでいたかったですが

目指すは頂上。

先に休んでいる皆様にならって休む事にしました。

寝袋に入って数十人もの人間が一列に並んで寝ている姿は明太子のようでした。

休む事3時間半。

午前2時半、いよいよ日の出に間に合うように出発です。

こんなに人がいたのか!!と驚くほどわらわら出てきます。

赤 青 黄色の小魚のようです。

岩場、急な坂道、風、寒さ、霧何をとっても最悪な状況で

本8合目のトモエ館に着きました。

休息出来る最後から2番目の山小屋です。


標高3350m。




もうまもなく夜明けです。


9合目の鳥居が見えてきました。





私の一番好きなシーンでした。

標高3776m

山頂に着いた時にはもう午前5時で明るくなっていました。








山頂のパワースポット 浅間神社にてお参り。

霧 霧 霧・・・




んんーー 

あたしでもやればできるんじゃん!!とピース!!



山頂の山小屋で軽い仮眠。というかうたた寝。

インスタントラーメン¥800。カレーが¥1200・・・。

でも美味しそうだった。

天気に恵まれたのか恵まれなかったのかご来光は見れず。

とにかく登りきった達成感だけが心を満たしました。


遅いよ!!太陽!!もう7時だよ。

今さら晴れたって私が見たかったのは夜明けの神だいっ!!

夜明けにしかない力を私は知ってる。

日の出にしかない生命の響きを知ってる

だからその力の源を私はフジヤマで見て感じたかった。

また来いってことか。

そうなのか。



こんな火星のような溶岩の間にも黄色い可愛らしい花が咲いている。






眠いのと空腹とでボケラニアン。

後は降りるだけだもん♪と軽く考えていた頃。



下山をなめてました。

登山よりきついです。


でもピース。

引き返すもなにも降りるしかない。

登ると決めたのは自分。

下るのもセット。

カットは出来ない。

頑張れ 自分。(笑)



雲の上、雲の中、下界は本当に色に溢れて美しい。


やっと8合目。

まだまだ永遠に続くのかと思うと吐きそうになる。

岩砂利に足をとられ身動きが自由にとれない。

自分のペースで歩けない。

自分の意思とは異なる力に足下をすくわれていく。

こん畜生と思っても相手は山。

涙が出そうになる。

にゃんこ先生ーーーーーーー!!


笑いに元気のない川村君。

いつも後の祭り。

雲の下に戻って緩やかな坂道になったというのに

ちっとも楽じゃない。

まるでローラースケートを何時間も滑った後に靴を脱いで歩いている感じ。

さすがに足が痛い。

見えるのは赤い砂漠のような道が永遠とジグザグしている風景。

山小屋も何もない。

団体様の口から「あと34カーブだって」と聞こえて来た時は

怒りさえわいてきた。

何に対してかは全くわからないけど。(笑)

目標の7合目で酸素の密度も吸い慣れたものとなってきた。

もう終わる。と思ったのもつかの間

地図で見る6合目は近いのに全くつかない。

正直に言おう。

下山で思った事。

「もう来ないぞ」(笑)

木々達が姿を見せ、空気に味がするようになって少し落ち着いた。

しかし歩けども歩けどもゴールの影はない。

そしてなんと!なんと!なんと!

最後に登り坂だから!!

あれには参ったね。(笑)


ゴールが見えた時の顔↑。





到着 正午。

行きの元気はいずこに・・。(笑)


ひたすら歩いた。

様々な雑音や雑務から離れひたすら歩いた。

物思いにふける事もなく

音楽を聴きながらなんて余裕もないくらいに

ひたすら歩いた。

ひたすら無心だった。

自分は自分以上でも自分以下でもなく

等身大の強さと等身大の弱さで

ありのまんま歩いた。



フジヤマダイヤリーはこれにて終了。

いかがでしたか?

先日までもういいやって、一度経験したからもう十分!なんて思っていましたが

恐ろしい事にダイヤリーを書きながら

もう一度行くぞって気になっている自分が怖いです。

フジヤマ恐るべし。


とはいえ日本一の山に登ったという喜びはしっかりあります。

日本一になってきたよ、1時間ばかりね(笑)




追伸

今回の登山にあたり

Dr, Martens
X-girl
montage
CLOCK CHANNEL
RISK
OVER THE STRIPES に大きく感謝します。