『江戸泰平の群像』(全385回)170・松平 頼常(まつだいら よりつね)(1652~1704)は、讃岐高松藩の第2代藩主。承応元年(1652)11月21日、水戸藩第2代藩主・徳川光圀の長男として生まれる(出生地は江戸の小石川、光圀の家臣である伊藤友玄の屋敷)。父・光圀が兄・頼重を差し置いて水戸藩主となったことを遺憾としたため、頼重の次男である綱條が光圀の養子、頼常が頼重の養子となった。延宝元年(16732月19、養父・頼重の隠居により高松藩主となった。藩政においては、元禄8年(1695)に厳しい倹約令を定めて藩財政を立て直したり、元禄9年(1696)に法令を刷新するなどした。また、元禄16年(1703)には講堂を建設して儒学者の松下見林を招聘している。宝永元年(1704)2月に隠居し、養子の頼豊(頼重の孫)に家督を譲るが同年4月3日に死去した。享年53(満51歳没)。